女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

モンスターヒットを記録したドラマ『家政婦のミタ』のキュートな演技で、一躍国民のハートをわしづかみにした本田望結。ドラマ『探偵少女アリサの事件簿』で主演を務めるなど、女優として活躍。一方で、兄の太一や姉の真凛らとともに、フィギュアスケート選手としても活動を続けている。

しっかり者で才能あふれる15歳が、東急シアターオーブで上演される『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2019』の応援サポーター&ゲストスケーターに4年連続で就任。自ら振り付けや衣装を考案するなどショーへの想いを語るうちに、二足の草鞋を履くゆえの揺らぎを赤裸々に吐露。15歳らしい素顔も垣間見えるインタビューとなった。

取材・文/橘川有子 撮影/コザイリサ
編集/田上知枝(エキサイトニュース編集部)


自身でデザインする『クリスマス・ワンダーランド』での衣装秘話


女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2019』応援サポーター&ゲストスケーターに、4年連続で就任することが決まった気持ちは?

本田:どんどん自分の理想に近づけられる感じがあって、とてもうれしいです。もちろん、今年も応援サポーターを務められるかどうかは全然わからないし、こうしてできることはすごくありがたいことだとわかっています。ただ、自分の中では昨年のゲスト出演の直後から、「来年の照明はもっとこうしたい」「衣装はこんな感じにしたらどうかな」って、勝手にイメージが膨らんで(笑)。任命される前から、やる気がすごくみなぎってました(笑)。

――やりがいを感じるお仕事なのですね?

本田:はい。このお仕事は、自分がフィギュアスケートを真剣にやっているからこそできることだと思いますし、毎年出演者の皆さんのパフォーマンスを間近で見られることもすごく楽しみです。今年の出番は、前半なのか後半か、演奏中なのか歌の時なのかと、毎年曲をいただくまでわくわくドキドキ。ショーを通して(自分の出演が)いいアクセントになればいいなと思います。

――今年のステージで挑戦してみたいこととは?

本田:照明にもっとこだわりたいです。たとえば、私の動きに合わせて照明を当てる部分を変えるとか。私が指さす方にライトが当たっていたら、それだけで雰囲気が出ると思うんですよ。

――普段、競技などで滑るアイススケートとの違いはありますか?

本田:はい、結構あります。競技場は氷のリンクですが、このステージでは特別な樹脂を敷いて演技します。私の感覚では、“滑る”というよりバレエなどのように“踊る”イメージが強くて、自分の中では別のスポーツだと思うくらい違いがあるんです。氷に比べて摩擦が大きい分、滑るときの足への負担はあるんですが2年前はジャンプ、昨年はスピンを入れるなど、樹脂の上ではできないと思っていたことが年々できるようになる喜びもあります。

女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――振り付けや衣装をご自分で考えているとか?

本田:昨年の衣装デザインは、ほぼ自分で考えたものです。フィギュアスケートでは、軽さを重視するためスカートの丈が短いのが基本。ですが、この舞台ではもっと長い、膝丈にしました。そのほうが滑っているときの動きが、遠くの客席にも見えるかなって思ったので。『アナと雪の女王』のエルサのマントのようなイメージで、スカートの上にもう1枚レースを重ねていたりと、細かいところまでこだわりました。今年もいろいろアイデアを出して、お客さんに喜んでもらいたいです。

――女優とフィギュアスケート選手の二足の草鞋を履いているからこその発想ですね。
 
本田:たしかに競技だけしかやったことがないと、滑りやすさを優先するのが当たり前なので、衣装がお客さんからどう見えるかまでは考えないかもしれません。振り付けも、曲をいただいてからインスピレーションを働かせます。あまりかっちり決めるのではなく、大枠を作っておいて、あとは会場の雰囲気で感覚的に滑るようにしています。

――女優のお仕事で言うところの「アドリブ」のような?

本田:はい。お芝居も食事のシーンとかはアドリブが多いんです(笑)。何をやるかは決まっているけど、どう表現するかはその場の感覚。今回は4日間あるので、毎日がガラッと違うものというよりは基本をアレンジしていくような感じになると思います。

アイスショーでも生の演奏とコラボすることはたまにありますが、リンクがもっと広いので歌っている人の顔やお客さんの表情は見えなかったりするんです。でも、舞台だと視線が注がれるのは一点ですよね。だからお客さんと目が合ったりすることもありますし、シンガーの方も歌が止んだ数秒の間は、私を見てくださる。何も打ち合わせしなくても、一体感が生まれるのが素敵だなって思います。生の歌声があまりに素晴らしかったので、リハーサルでは自分の滑りどころじゃなくて、聞き惚れてしまったこともありました(笑)。

悩んでいたところを励まされた小籔千豊の言葉


女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――ショーのテーマでもあるクリスマス。望結さんにとって思い出深いクリスマスは?

本田:ここ最近は、クリスマス=『クリスマス・ワンダーランド』ですね。昨年はお客さんにサンタ帽が配られたので、皆さんがかぶっているのを見て私が笑顔になりました。今年はどんなサプライズがあるか、毎回楽しみなんです。それ以前は……実は、2年前まで我が家はクリスマスツリーを飾ったことがなかったんです。

――とても立派なツリーがあるようなイメージだったので、意外ですね。

本田:サンタさんがプレゼントは持ってきてくれていましたが、冬はフィギュアスケートのシーズンだったり、私のお仕事があったりして、なかなかみんなで集まれることって少なくて。でも、2年前にツリーを飾ったら、飾りつけをしている時間も楽しくて。料理をするのが好きなので、クリスマス前後のどこかでケーキとかを作れたらいいなと思っています。

だって、以前のクリスマスでは「ケーキを買ったよ」って連絡をもらったんですが、帰宅したらスポンジ部分だけが残っていたことがあったんです(笑)。うちでは、ホールのケーキをきれいに切り分けるんじゃなく、好きなところから食べていくのがルール。なので、仕事で帰りが遅くなると、スポンジだけになっちゃうんです。

女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――同級生が家族や友達とクリスマスパーティで楽しんでいる間、フィギュアスケートや女優のお仕事を頑張ってきたんですね。片方だけでも大変なことを、なぜずっと続けてこられたのでしょうか?

本田:ちょうど少し前に、「このまま続けるべきかどうか」について考え込んだばかりなんです。以前は、両方やることが自分らしさだと思っていたし、片方をやめるくらいならどちらもやめると答えていました。でも、ある取材で、今後について話してくださいと言われて、「何をどう話せばいいんだろう」ってわからなくなってしまって。私にはお手本になる人もいないし、ゴールも見えない。どうしたら皆さんに納得してもらえるんだろう……って。スケートも大好きだし、お芝居も楽しい。そう感じながら活動しているんですが、取材を受けて考え込んでしまって、1日中そのことで頭がいっぱいになり、時間がすごく長く感じました。

――苦しい時間だったでしょうね……。

本田:でも、1日で終わりました(笑)。ちょうど取材を受けたすぐ後に、MCが小籔千豊さんで、私がアシスタントを務める『こやぶるSPORTS』(関西テレビ)があって。その番組内で、私から小籔さんに質問できるコーナーがあるので、そこでストレートに「私はこの後、どうしたらいいですか?」って聞いたんです。そうしたら、小籔さんが「もし地球上に望結ちゃんだけだとしても、女優とスケートの両方をやっているはず。難しいことだけど、周りに左右されず自分のやりたいことをやるべき」と言ってくれました。あのときの私に小籔さんの言葉がすごく響いて、悩みは一瞬で吹き飛びました。

――新喜劇の座長やフェスの主催者、アーティストなど、多方面で活躍する小籔さんならではの言葉に励まされたと?

本田:はい。女優のお仕事はどうしても(他者からの)評価がついてまわるので、スケートに関してもついそう考えてしまうところがあって。女優をやりながら全日本選手権にも出場することは、とても難しいこと。だけど、まだやってもいないことへの評価を気にするのはもったいないなと思いました。まずは自分が「全力でやったな」って納得できるところまではやりたいし、今は「楽しんだもん勝ちや!」って(笑)。そう吹っ切れてからは、演技もスケートの練習もすごく楽しくなりました。スケート選手って、大学卒業が1つのゴールだったりするので、仲良くさせていただいているお姉さん方が「今年で卒業だね」と言われるのを見ているんですね。だから、自分もそう言われるまでは続けたいなって思っています。

女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――では、両方をやり続けてきてよかったなと思うことは?

本田:どちらの活動も頑張る私だから応援してくださる方がたくさんいることです。それに、最初に言ったように、この応援サポーターも両方やっているからできるお仕事なんです。

演技のお仕事は自分以外の誰かになれる面白さ、楽しさがありますが、それだけに専念されている方はドラマや舞台を見るとき、「自分ならどう演じるだろう」って考えてしまうんじゃないかなって。私は、勉強として見ることもれば、一般の視聴者として見ることもできる。いい意味で距離が取れるのかなと思います。

妹・紗来からは「そんなことしたら、あかんやろ」と怒られる


女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――それにしても、本当にしっかりとした考えを持っていらっしゃいますね?

本田:子供のころから大人の方と一緒にお仕事させていただいているので、そう見えているだけだと思います。それと、フィギュアスケートはメンタルが強くないと続けるのは難しいのかなって。本番では3分、4分しか滑りませんが、その数分間に何か月もかけてきた練習の成果を出さなきゃいけない。しかも、フィギュアスケートっていくら練習したからといって、本番でそれがうまく出せる競技じゃないんですよ。体調がいまいちだなって思っていたときに限ってジャンプが完璧に決まったり、その逆にものすごく頑張って練習したのに本番でだめだったり。どの選手も、「これなら完璧」というジャンプはないんじゃないかな。だからこそ、メンタルがしっかりしないと難しいスポーツだし、そこが面白さでもありますね。

――見た目は華やかでも、シビアな世界なのですね。

本田:私の場合、フィギュアスケートは練習が本当に楽しいんです。年に数回しかない本番でそれがちゃんと出せるかわからないけど、「この瞬間は二度と経験できない特別なものなんだ」って思うようになってからは、本番もプレッシャーを感じるというより、ワクワクできるようになりました。

――同じ競技をやったり、芸能活動をしている兄姉妹の存在が支えになっている?

本田:はい。もともときっちりした性格だとは思いますが、家で全然しっかりものじゃないんです。すごく怖がりだし、姉や妹がこの場に居たらきっと頼っちゃうだろうなって。妹の紗来には、「そんなことしたら、あかんやろ」「ママに怒られるで」ってしょっちゅう怒られてます(笑)。

女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」

――妹さんはもっとしっかりしているのですか?

本田:歳が下になるほどしっかりしていくのかも(笑)。ですが、お姉ちゃん(真凜)も、海外で練習をするようになってからしっかりしてきました。以前は部屋の片づけが苦手で、私が姉の分もやっていたんですが、最近は家に帰ってくるとスーツケースの中を空にして整理するようになりました(笑)。3歳ずつ年が離れているので、来春は妹が中学生、私は高校生、お姉ちゃんは大学生になるので、両親は卒業式と入学式でかなり忙しいと思います。

――人一倍頑張り屋の望結さん。もし、サンタさんがなんでもあげるよと言ったら、なにをリクエストしますか?

本田:うーん……部屋が欲しいです。今は階段を上がったオープンスペースが私の居場所です。以前は妹とシェアしていましたが、「1人部屋が欲しい」と言って、父の書斎を無理やり自分の部屋にしてしまったんです。「順番、逆じゃないの?」って思いながらも、私はすごく怖がりなのであまり気にならないんです。ただ、服が捨てられないので、服を収納するスペースが欲しいんです。あと、自分の部屋が持てたら「ここにこういう家具を置いて、ここは……」って、理想のお部屋をいつも妄想しているので(笑)それを実践したいです。

でも、今の私の夢は『クリスマス・ワンダーランド』でベストの演技をすること。誰かに喜んでもらうことが大好きなので、皆さんと楽しい時間を過ごしたいです。場所も渋谷で、街も華やかだと思うので、ショーを見る前後にお買い物したりお食事したりして、クリスマス気分をすごく味わえると思います。小さなお子さんから大人の方まで、すごく幸せな気分になれると思うので、ぜひ体験してほしいです。

プレゼント応募要項




公演概要


『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2019』
女優&フィギュアスケート選手として活躍する本田望結が語る「物事を両立するうえでの葛藤」


【公演日】
2019年12月14日(土)~25日(水)
※16日・17日は休演
※本田望結の出演日は14日、23日~25日

【会場】
東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)

【出演】
<シンガー>
レイチェル・ピーターソン、ショーンテ・マサール、チャリティ・ファレル、サム・ハーヴィー、アルフレッド・ジャクソン、ジョナサン・ヘラー
<スケーター>
ジョデイン・ヒギンズ&ショーン・ライス、ほか

【料金】
S席 9,800円、A席 6,800円(共に全席指定・税込)

<Bunkamura チケットセンターでの申込み>
・電話での申込み
Bunkamuraチケットセンター(TEL. 03-3477-9999)/10:00-17:30

・カウンターでの申込み
東急シアターオーブチケットカウンター(渋谷ヒカリエ2F)/11:00-
Bunkamuraチケットカウンター(Bunkamura1F)/10:00-19:00

・オンラインチケットの申し込み
https://my.bunkamura.co.jp/ticket/ProgramDetail/index/3062

【問い合わせ】
キョードー東京(TEL. 0570-550-799 / 平日11:00-18:00、土日祝10:00-18:00)

【公式サイト】
https://theatre-orb.com/lineup/19_christmas/top.html

【主催】
Bunkamura/キョードー東京/テレビ東京/ぴあ

Profile
本田望結
ほんだみゆ

2004年6月1日生まれ、京都府出身。女優、フィギュアスケーターとして活躍。毎週火曜・木曜『ドスルコスル』(NHK Eテレ)、毎週土曜『こやぶるSPORTS』(関西テレビ)、『バレエ☆プルミエール』(WOWOW)に出演中。


関連サイト
オスカープロダクション プロフィールページ

最新インタビュー

インタビューをもっとみる

最新特集

特集をもっとみる