2018年1月に放送されたスペシャル版の好評を得て、2018年10月から年末にかけて連続ドラマとして放送。そこでまたもや大人気。
今回はメリケンパーク、南京町、有馬温泉をはじめ神戸の観光名所がオールロケで登場。もちろん神戸牛を筆頭にグルメも満載。さらに今回はサチコがモテまくる(!)というのだから、何があっても見逃せない。お正月の楽しみにぜひともエントリーさせたいこのドラマ、自らサチコのファンだという主演の高畑充希に話を訊いた。
編集/田上知枝(エキサイトニュース編集部)
サチコは大好きなキャラクターだけど、実際にいたら、けっこう大変な人
──待ってました!の、サチコさん再登場ですね。
嬉しいです。私もすごく好きなんです、サチコさん。
──今回の撮影はどうでしたか。
今回はスケジュールがギリギリだったので怒涛の撮影だったんですけど。でもサチコで地方の撮影に行くのは、宮崎に続いて2回目で。やはり地方に行くと、その土地の雰囲気も加わるので、撮影も楽しかったです。
──というと、そのあたりが今回の見どころになりますか。
そうですね。本当にオールロケでしたから、神戸の有名どころもいっぱい撮れましたし。あとは……、個人的にはサチコさんが今回すごくモテて。3人か4人にモテるっていうすごい羨ましい展開になるんですけど。でもまぁサチコさんなんで、モテていることには気づいてないんですけど(笑)。
──たしかにサチコさん、可愛いなぁというところもかなりありますから。
実際にいても? 大丈夫ですかね?(笑)
──実際は……ちょっと(笑)。
ですよね(笑)。
──可愛いけれど、ちょっと面倒な部分もあるので。
そうなんですよね。私も大好きなキャラクターだけど、実際にいたら、けっこう大変な人ですよね。ドラマのなかだとチャーミングなキャラクターなので、演じていて楽しいんですけど。
原作は全部読んでいて、ドラマにすごく向いている漫画だなと思っていた
──サチコさんはかなりインパクトのあるキャラクターですが、演じる側からするとどうなのでしょうか。
私、原作(阿部潤による漫画)が大好きだったんですね。全部読んでましたし、読みながらドラマにすごく向いてる漫画だなと思っていて。ドラマにするとしたら深夜枠が良いだろうなとか、マネージャーさんと話してたんですね。そしたらサチコ役の話があるよって。すごくご縁を感じたので、ぜひという感じでやらせてもらうことになったんです。
──でもサチコさん、反応が微妙にズレていますよね。あのあたりは演じるうえでどうですか?
ズレてますよね(笑)。
──照れたときの表情も、ちょっと違いますよね。
そうなんですよ。照れたり、何かに夢中になったときのエネルギーがパンって爆発する瞬間が人と違うので。そこも、やっているうちにちょっとずつこんな感じかなって見えてきた感じでした。
──連続ドラマの第1話で、仏壇のようなところに置いた鈴(リン)をバンバンすごい勢いでサチコさんが叩いていて。その叩き方が(笑)。
(笑)。ちょっと大丈夫?っていうくらいの勢いで。あれ、なんかやりたかったんですよね。それを監督さんが気に入ってくれて、今回は神社でガランガランやってます(笑)。
──またサチコさんは体のキレもすごくいいですが。
けっこう変な体勢が多いんですよね。
──お辞儀するときも体の角度が90度ですし。
あれも原作で90度に体を曲げていたので、再現したいなぁと思って。意外とお辞儀するのはいけるんですけど、体を起こすときが大変(笑)。かなり勢いよく体を戻すので。
サチコとは、食との付き合い方のサシな感じが似ている
──『忘却のサチコ』は食べるシーンがとっても多いですが、ものを食べる撮影というのは箸使いを含めて気をつかうことが多くないですか?
そうですね。勢いよく食べたいけど下品にはなりたくないし。『忘却のサチコ』は映像の質感がすごくきれいなので、そこにはすごく助けられているんです。でも……ちょっと気はつかいますね。だから味わって食べられるかというと、撮影中はそうはいかないので。撮影が終わった後に美味しく食べてます。
──サチコさんの何かを食べている姿がすごく好きなんです。豪快だけど、とてもきれいで。
それはすごく嬉しいです。私、口は小っちゃいんですけど、口の中がすごい大っきくて。その構造が今回活かせてラッキーだった(笑)。
──頬張ったときに収まりがいい。
そうそう、収まるので。やっぱ、一口でいきたいんですよね。
──きっと普段の高畑さんは違うんでしょうけど、サチコさんはほぼ一口ですよね。
あ、でも食べているとき、すべて自己完結する感じは似てるかな。頭の中でも美味しさを味わい尽くすっていうか。だから味わってるときは、あまり喋りかけられたくないし。人と一緒に食べたり、人と喋りながら食べるのはすごく好きなんですけど、本当に美味しいものは無言で味わいたいほうなんで。そうだ、食との付き合い方のサシな感じが似てます(笑)。
──食べている最中のひとりごとのような部分も、毎回楽しみです。
あの喋りは、あとで別録りするんですけど。1人でめちゃくちゃテンションあげながらやってます。
──「こんな味だったな~」とか思い出したりしながら?
味を思い出すというよりは、撮影したものを編集してくれているので、それを見ながら、どんどん盛り上がっていく感じでやってます。撮影しているときは、仮で録った音声をBluetoothで聞きながら食べていて。なのでそのときに言葉のタイミングで、すでにリアクションしているんですね。で、編集したものを見ながら、それに合わせてまた声を入れてっていう感じ。音声さんがすごく大変そうです。
仕事と遊び、いいバランスで充実させていきたい
──2019年はどんな1年でしたか?
今年は珍しくドラマを2本やったし舞台もやって。夏頃はすごくゆっくりしてたんですけど、下半期はガッと集中してやるヘビーな作品が続いたので。燃え尽き症候群じゃないですけど、夢中になって走った時期が多い1年でしたね。でも休みも3~4ヵ月しっかりとって海外に行って、遊びも充実した1年だったかな。
──両面充実した、いい1年だった。
そうですね、けっこう極端でしたね。ゆっくりのときは本当ゆっくりでしたけど、忙しいときは他のことが何も手につかないくらいだったから。
──この年末年始はゆっくりできるのですか?
お正月は実家に帰ります。今年はよく働いたので、ゆっくり休みます。
──おせち料理を食べて。
うちの母はちゃんとおせちを作る人なんです。おせちを食べて、お笑い番組観て、お雑煮食べて、みかん食べて。……気をつけます(笑)。
──おせち料理は好きですか?
毎年ちょっとずつ味が違うところが楽しいですね。「黒豆、今年はうまく炊けたんだよね」とか、「数の子を買うお店、変えてみたんだよね」とか、そういう変化を楽しんでいるかもしれない。芽が出るようにって、クワイも絶対食べさせられますね。
──そして2020年ですが、どんな1年になったらいいと思いますか?
来年ですか……。なんだろ……。来年は4年ぶりにミュージカルをやるので、いろいろ吸収できる1年にしたいなぁと思います。
──楽しみですね。
楽しみですけど、すごい大作なのでプレッシャーもありますね。最近、会う人会う人みんなが「楽しみにしてるね」って言ってくれるので。……怖いです(笑)。まぁでも2020年はオリンピックイヤーなので、なんかこう日本がザワザワする1年にはなるだろうから、私はゆったり過ごせればいいなぁと思ってるんですけど。
──プライベートでしたいことなどはありますか?
プライベート……。あ、グランピングしてみたいですね。それと魚釣りもやりたいです。けっこう昔にやって、それ以来になるんですけど。
──すべてアウトドアなことですね。
そうですね。そういう遊びを最近してないから、ちょっとやりたいのかな。
──それも実現したら、オンオフの両面でまた充実した1年になりそうな。
やっぱりどっちも充実させたいですね。仕事ばっかりになっちゃうと疲れちゃうし。遊びばっかだと、働かなきゃってなるし。いいバランスで充実させていきたいです。
番組情報
テレビ東京
『忘却のサチコ 新春スペシャル 高畑充希のグルメコメディIN神戸』
2020年1月2日(木)23:30~24:40放送
【出演】高畑充希
早乙女太一 葉山奨之 ふせえり 池田鉄洋 逢沢りな 重岡 漠 上地春奈 吹越 満 村上 淳(ゲスト)
【原作】阿部潤『忘却のサチコ』(小学館『ビッグコミックスピリッツ』連載中)
【脚本】大島里美
【監督】山岸聖太
【音楽】矢野博康
【番組サイト】https://www.tv-tokyo.co.jp/boukyakunosachiko/
●ストーリー
旨いモノを食べて辛いことを“忘却”する文芸誌の編集者・佐々木幸子(高畑充希)。そんな幸子が神戸で弾丸グルメ旅! 地元民に愛されるB級グルメ&中華街グルメ、神戸ビーフの絶品お得ハンバーグ……ご当地グルメが続々!
完璧に仕事をこなす幸子が挑む「最難関ミッション」とは……? そして、幸子に新たな恋の予感が……! その相手は……作家・美酒乱(村上淳)が後輩・小林(葉山奨之)か? まさかの逃げた元婚約者・俊吾さん(早乙女太一)……? グルメに恋に仕事に、新年早々、全力疾走!
タカハタミツキ
1991年12月14日生まれ、大阪府出身。2005年の女優デビュー以降、多数のドラマや映画に出演。近年の主な作品はドラマ『過保護のカホコ』『メゾン・ド・ポリス』『同期のサクラ』、映画『引っ越し大名!』など。2020年2月7日には主演映画『ヲタクに恋は難しい』が公開予定。5月23日~6月28日に上演されるミュージカル『ミス・サイゴン』で、10代目ヒロインを演じる。