千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

何がどうなるのかはステージの幕が開くまで誰にもわからない。観客からもらう「お題」がすべての始まり。台本も道具もなく、芸人のパフォーマンスだけで展開していくスリリングな舞台が『THE EMPTY STAGE』だ。

ライブは2部構成。お題をもとにたった1人で身一つでトークを繰り広げる「ONE-MAN TALK SHOW」、そしてやはりお題をもとに即興でコントを作っていく「IMPROV SHOW featuring The SecondCity」。その魅力を、第1回目からトークショーに出演している千原ジュニア(千原兄弟)と、第2回目からコントショーに出演している竹若元博(バッファロー吾郎)に語ってもらった。
※The Second Cityとはシカゴを拠点とするアメリカ最大のコメディ集団。その即興コントのメソッドを採用している


取材・文/前原雅子 撮影/山口真由子
編集/田上知枝(エキサイトニュース編集部)


即興はどこの筋肉伸ばしといたらいいかわからへんからストレッチのしようがない(ジュニア)


千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

──第1回目から出演されているジュニアさんは『THE EMPTY STAGE』の“支配人”だそうで。

千原ジュニア(以下、ジュニア):あっ、そういう設定なんですか? 今、初めて聞きました(笑)。でもこれ、今回で何回目? 10回ぐらい? そんなやってないか。

竹若元博(以下、竹若):いや、それくらいはやってる。

──竹若さんは2回目からの出演で。

竹若:そう、僕は初回は出てないんです。客席で観てました。

ジュニア:観てたの? へ~、そうなんや。

──その『THE EMPTY STAGE』が2020年2月に開催されますが、まず「即興のトーク」「即興のコント」の魅力からお話しいただけますか。

竹若:「即興……? どんなもんなの?」と思われる方もすごく多いと思いますし、「即興にこんなにお金を出すの……?」っていう方もいらっしゃると思うんですけど。なにせ即興なので、事前に「これを見てください!」っていうふうにアピールできないのが弱みだったりするんですけども(笑)。でも劇場に来ていただいて、いろんなお題を出していただければ、そのお題をはるかに上回るようなエンディングを迎える出し物やトークになると思うので。まずは「苛めたろか?」みたいな気持ちで来てくださってもいいと思います。

──実際にこれまで「苛められてるなぁ」というお題も、けっこうありました?

竹若:ありますね。友達がやってる、ようわからんバンドの名前とか、そんなもん知りようもないっていうことがお題になったり。でもそれも僕らの勝手な解釈で、犬の名前ということにしてストーリーを作っていったりするんで。お題をくれた人以外は誰も知らないようなことでも楽しめるようなものにしていくので、全然大丈夫ですね。

ジュニア:僕はお客さんからいただいたお題で喋るだけなんで。そういう意味ではお客さんも演者の一人というか、だからそこが一番の魅力じゃないですかね。こっちが一方的に喋るのを聞くんじゃないので。「その扉を開けるのはあなたです」っていう。

千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」
千原ジュニア(千原兄弟)

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竹若元博(バッファロー吾郎)

──フタを開けるまで何が出てくるのかわからないというのは、ワクワクする半面、プレッシャーだったりしませんか?

竹若:もちろんプレッシャーも緊張もあるんですけども。「さぁ、フリーで喋ってください!」っていうよりかは、「これでやってください」っていうお題があるほうが、実は意外にハードルが下がっていたりもするんですよ。なんやったら「ちょっと、このお題を出したあなたのせいですよ」みたいなこともできたりするので(笑)。だから慣れてくると、すごくリラックスしてやれるというか。普通は考えて考えてステージに出るわけですけど、これは丸裸で出ていってコントしてるようなものですから。

──良い意味で刺激になる?

竹若:そうですね。普段は地雷を踏みたくない、良い自分を見てほしいという部分がすごくあると思うんですけど。これは「いや、こんなこともしますよ」「こんな一面もありますよ」みたいなことがすごくやりやすい舞台だったりするので。そういう部分ではすごく楽しいです。

ジュニア:俺はチームプレーじゃなく1人やから。お客さんが何を聞きたいかわからないところで、手ぶらで行くしかないですからね。用意のしようもないし、どこの筋肉伸ばしといたらいいかわからへんからストレッチのしようがない(笑)。そういう緊張感もあるし、逆にそれが楽しみでもあるんで。だからプレッシャーという感じはないですね。意外と意地悪な質問というか、「これ、喋りにくいやろうな~。ええい、言ってまえ!」みたいなほうが、こっちにとっては喋りやすかったり。例えば「闇営業」とかね(笑)。

「(チームでやるコントは)俺の考えでは絶対到達できんルートやわ、それ」っていうのが生まれるのが楽しい(竹若)


千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

──喋りやすいテーマ、喋りにくいテーマというのはありますか?

ジュニア:普通のこと聞かれても喋りにくいですよねー。

竹若:そうやね(笑)。

──普通のこと?

ジュニア:「今日のお昼、何食べたんですか?」「好きな色は何色ですか?」って聞かれてもねぇ。そっから笑いに持ってくの、なっかなか難しいなって思いますけど。

竹若:はははは(笑)。コントのほうは、自分のアイデアじゃないとこを楽しめるとこが、すごく良かったりするんですよ。例えば訳わからん言葉を、ある薬品の名前っていうことにして、それをみんなが全力でサポートしていくとか。誰かがポーンと押し上げたものを、みんなでお尻つつきながら完成させていくのって、本当に楽しいので。もう、完成に向けて動いてくれたメンバーに「ありがとう」っていう気持ちになるくらい。

──そういうことは普段あまりないことなんですか?

竹若:普段はポンと言うたことがお客さんを賑わせなかったら、「今、そういう場面違うやろ」「なんやねん、お前」みたいになったりするんですけど。即興劇では足してくれた1歩が、みんなの食いつく材料になることがあるので。誰かが言ったことを正当化するために、みんながいろんな肉付けをしていくから、結果、失敗がない舞台になるというか。だからやってて負担もなく、楽しくできるんですよね。

──まさにチームプレーですね。

竹若:そうですね。そういう気持ちがない人間が1人でもいると成立しない、っていう難しさはあるんですけど。「一つのことをどんどん積み上げていこうぜ」っていう気持ちのメンバーが揃ってると、もうやってても楽しいだけですね。こういう展開にしようと思ってたことが、誰かの一言で全部捨てなあかんようになったりするのも、それはそれで楽しいですから。

──そこで慌てたりはしないんですね。

竹若:経験がないと慌てると思います。だけど、それがだんだん楽しくなってきて「ありがとう!」っていう気持ちになってくるんですよね。「俺の考えでは絶対到達できんルートやわ、それ」っていうね。チームでやると、そういうのがいっぱい生まれるので。どんどん楽しい瞬間ができますね。実際、40分くらいのロングコントだと、「僕1人では絶対作れない話だ」っていうのが毎回生まれますから。というのも、6人のチームだとしたら6人から出てきたいろんなアイデアを全部採用して話を作るので。すごく新鮮だし楽しいですよね。

千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

──1人喋りでも、そういう通常ではありえないことはありますか?

ジュニア:家出るときに「今日はあれを喋ろう」みたいなことは一切ないし、それ以前に舞台に出て自分が何を喋るかわからない状況って、なかなかないですからねぇ。「こんな話、するつもりじゃなかった」という話をすることもあるし、「あ~~~、もらったお題のおかげで、昔こんなことあったなっていうのを思い出した」みたいなこともありますし。

──通常は劇場までの道中、何を喋ろうか考えながら行くけれど。

ジュニア:もちろんです、もちろんです。それはみんなそうじゃないですかね。うちは『チハラトーク』っていうのを毎月やってますけど、だいたいなんとな~く「あれとあれとあれぐらいは喋るかなぁ」って考えながら劇場に行きますからね。

──『THE EMPTY STAGE』のステージに上がる前はどんな感じなのですか? いつもとは違います?

ジュニア:どんな感じですかねぇ……。

竹若:やりようがない。

ジュニア:ないねー。

千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

──いつもはどうなんですか? 気持ちをあげていったりするものですか?

ジュニア:いや、なんかね、ステージに向けて気持ちをあげるっていう感覚はないですね。このままですね。だからオンオフみたいなこともないです。まぁ芸人はたいがいそうじゃないですか。仕事がないときに何をしてたか、というのが芸人の仕事みたいなとこ、ありますからね。

──たとえば?

ジュニア:昨日行ったラーメン屋で、隣でラーメン食べてたおっさんが、ラーメン屋の大将と喧嘩しだして……というのをキャッチしてる休日の僕は、もう休日じゃないですから。これを人に伝えるとき、どう伝えようかなーっていう。

竹若:(笑)。

芸人に休日なんかない。ラーメン食べた領収書も吉本興業で払うべきなんですよ!(笑)(ジュニア)


千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

──そういう意味で言うと、そもそも休日ってあるのですか?

ジュニア:芸人に休日なんかないんですよ。そう思うと、そこのラーメン屋でラーメン食べた領収書も吉本興業で払うべきなんですよ!(笑)

──たしかに。

ジュニア:そうですよ、旅行もそうですよ。一般的な観光地に行ってもトラブルに見舞われへんから、辺鄙なとこ行ったりしますからね。そこであったことを喋ってお客さんに笑っていただくわけですから、その旅費も全部吉本が、ですよ(笑)。

──たとえ「今日はオフだから休もう」と思っていても、何かあると「……うん?」と。

ジュニア:まぁそれも芸人のタイプによるんでしょうけどね。休みの日は何もしないっていう芸人さんもおられるでしょうし。でも俺はあんまりオフっていう感覚はないですね。

──お休みをもらっても自分でオフにしていない。

ジュニア:そうですねぇ。

──劇場やテレビ局などに行かないだけ。

ジュニア:そうです、そうです。

竹若:芸人はたいていそうやと思いますよ。いろんな選択の場面においても絶対何かしら考えますし。「こうやったら、どうなるんやろうな」みたいなところは、サラサラッと普通の感覚で選んではいないと思いますし。そう思うと、意外と気ぃ休まる場所がないと言いますか(笑)。

千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

──ネタになるきっかけはどこにあるかわからない、ということなんでしょうか。

ジュニア:そう。ほんで「あそこ行ったらありそうやな~」ってスケベ根性出して変に鼻息荒く行くと、何もないんですよね。神様が見てる感じ、ありますね(笑)。

──そう簡単にネタはやらんぞって(笑)。

竹若:たとえば隣の席で喧嘩があったとして。隣の人は同じものを見てるのに「喧嘩? あったわ」っていうくらいのレベルで。でも僕とかはやっぱり「何を言ってたかな」「どういう行動をとってたかな」「相手はどんな感じやったかな」みたいなとこまで見てしまう癖があるので。

──なんかこう……休まらないですね。

ジュニア:それがもう普通。それをずーっとやってるから。

竹若:日常茶飯事ですよね。

ジュニア:それが芸人っていう。なんかねー、すげぇカッコいい言い方したら、ニュートンの前で初めてリンゴが落ちたわけちゃうからね。

──カッコいいです(笑)。

竹若:ははは(笑)。

ジュニア:ね(笑)。「あそこでリンゴ落ちた」「これなんかあるな」「この奥になんかあるな」って、ずっと思ってるのが芸人じゃないですかね。だから「芸人さんの周りって、なんか面白いこと起きてますよねー」みたいなこと言われますけど、みんなに均等に起きてるんですよ。

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──それを目に止めるか、止めないかだけのことで。

ジュニア:そうなんです。で、そういうことが舞台で出るんじゃないですかね。

──そういう意味では、それが一番活かされる場が『THE EMPTY STAGE』とも言えますね。

竹若:それは絶対あると思いますね。

ジュニア:事前に用意していくものじゃないからね。日々どういうふうに芸人として生きてたかっていう芸人力が、一番出るライブじゃないですか。

プレゼント応募要項


千原ジュニア(千原兄弟)と竹若元博(バッファロー吾郎)の直筆サイン入りチェキを抽選で1名様にプレゼントいたします。

応募方法は下記の通り。
(1)エキサイトニュース(@ExciteJapan)の公式ツイッターをフォロー
(2)下記ツイートをリツイート
応募受付期間:2020年1月7日(火)~1月21日(火)まで

<注意事項>
※非公開(鍵付き)アカウントに関しては対象外となりますので予めご了承ください。
※当選者様へは、エキサイトニュースアカウント(@ExciteJapan)からダイレクトメッセージをお送りいたします。その際、専用フォームから送付先に関する情報をご入力いただきます。
※当選した方に入力いただく情報はエキサイト株式会社がプレゼント発送に使用するものです。また、提供された個人情報は、同社サービスに関する連絡に限定して利用されます。
※DMでお伝えした期日までに返信をいただけなかった場合は、当選無効とさせていただきます。
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皆さんのご応募をお待ちしております!
(エキサイトニュース編集部)

公演概要


千原ジュニア&バッファロー吾郎・竹若が語る即興トーク&コントの面白さ「その扉を開けるのはあなたです」

【THE EMPTY STAGE GRAND 2020】
2020年2月3日(月)~8日(金)東京・新宿FACE
出演:博多華丸(博多華丸・大吉)、昴生(ミキ)、河本準一(次長課長)、川西賢志郎(和牛)、千原ジュニア(千原兄弟)、濱家隆一(かまいたち)、RG(レイザーラモン)、森本(ニブンノゴ!)、大川(ニブンノゴ!)、玉城(セブンbyセブン)、坂田(サンシャイン)、信清(サンシャイン)、かなで(3時のヒロイン)、熊谷茶(ガリットチュウ)、イチキップリン、池田(レインボー)、ジャンボたかお(レインボー)、谷口(フースーヤ)、田中ショータイム(フースーヤ)、ほか

【THE EMPTY STAGE 2020 WINTER in 鶴岡】
2020年3月14日(土)山形・荘銀タクト鶴岡
出演:川島 明(麒麟)、石田 明(NON STYLE)、竹若元博(バッファロー吾郎)、川谷修士(2丁拳銃)、森本英樹(ニブンノゴ!)、大川知英(ニブンノゴ!)、山本博(ロバート)、林大介(かたつむり)、大地洋輔(ダイノジ)、松浦志穂(スパイク)、小川暖奈(スパイク)、ジャンボたかお(レインボー)、池田直人(レインボー)、きょん(ラフレクラン)、ほか

オフィシャルサイト:http://the-empty-stage.jp/

Profile
千原ジュニア
千原兄弟

1974年3月30日生まれ、京都府出身。兄・せいじとのコンビ“千原兄弟”でボケを担当。1994年に「第15回ABCお笑い新人グランプリ」優秀新人賞、「第29回上方漫才大賞」新人賞、2000年に「第10回日本映画プロフェッショナル大賞」主演男優賞を受賞。


関連サイト
吉本興業によるプロフィールページ

Profile
竹若元博
バッファロー吾郎

1970年8月12日 生まれ、京都府出身。バッファロー吾郎Aとのコンビ“バッファロー吾郎”でボケ担当。コンビとして、2008年「BGO上方笑演芸大賞」神無月賞、 2008年「オロナミンC キングオブコント2008」優勝を飾っている。


関連サイト
吉本興業によるプロフィールページ@takewakatake

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