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『エール』イケメンより求められる岡部大のちょうど良さと森七菜の才能 70話

       

『エール』第14週「弟子がやって来た!」 70回〈9月18日(金) 放送 作・嶋田うれ葉 演出:松園武大〉

『エール』イケメンより求められる岡部大のちょうど良さと森七菜の才能 70話
イラスト/おうか

五郎は退場しなかった

『おはよう日本 関東版』の桑子アナが五郎(岡部大)について「爪痕残しました」と讃えたが、五郎は退場していなかった。それどころか、梅(森七菜)の婚約者となり、彼女と一緒に豊橋に行って、馬具職人の修業をすることになる。これはシンデレラボーイである。

梅が五郎を想っていることを知った裕一(窪田正孝)は「久志(山崎育三郎)、五郎くんに負けたってこと? この世には信じられないことが起こるもんだねえ」と感心する。

おいおい、裕一は何を基準に、久志と五郎を比べて、久志が有利と思うのか。顔、家柄、お金、歌がうまい……。長年の付き合いで、久志がいいヤツだとわかっているという贔屓目もあるだろう。でも、音楽学校時代ならともかく、今の久志はどう考えても“残念な男”である。

久志より五郎であるわけ

五郎は……貧しい。作曲の才能がない。イケメンではない。でも、愛嬌があり。働き者。誠実。手先が器用。

生活能力は五郎のほうがあると思う。久志は働かないで冬になって困ってしまうキリギリスで、五郎はせっせと働くアリという感じ。鉄男のおでん屋で、久志と五郎は利き酒勝負をするが、久志はそれにも負けてしまう。つくづく残念な人。

梅は、宿命のライバル・結ちゃんこと、幸文子(森田想)に自作のことを「人間描写としてはもう少し深くても、と感じました」と言われてしまうが、存外、人を見る目があると思う。人間の外側ではなく内面を見つめている。

梅と五郎のカップル、そして久志の敗北。この展開に、朝ドラにおけるポリコレ配慮が感じられる。

イケメンよりも求められるのは

フィクションでは美男美女が結ばれることが主流だったが、このところ、その波に変化が起きている。きっかけは、2018年の『大恋愛〜僕を忘れる君と』(TBS)。喜劇俳優・ムロツヨシが戸田恵梨香の相手役に抜擢され、これが思いのほか、ハマっていた。

おもしろくて優しい。女性を常に支え、励ましてくれる。そんな理想的な男性像をムロツヨシは演じた。最近また『親バカ青春白書』(日本テレビ)でもムロは、新垣結衣演じる妻をもち、娘の同級生に好かれるほどの魅力的な主人公を演じていた。

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朝ドラ「エール」

朝ドラ「エール」

NHK「連続テレビ小説」第102作目のテレビドラマ。窪田正孝、二階堂ふみが、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而と、歌手としても活躍したその妻・古関金子を演じる。2020年3月30日~6月26日(放送中断)、9月14日〜放送中。

2020年9月18日のレビュー記事

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