
松島聡復帰作 新曲「NOT FOUND」
11月4日発売のSexy Zone、19枚目のシングル『NOT FOUND』が初週24.4万枚を売り上げ、11月10日発表の「オリコン週間シングルランキング」で初登場1位を獲得した。本作は菊池風磨が主演を務めるシンドラ『バベル九朔』(日本テレビ系)の主題歌に起用されており、療養を経て活動を再開した松島聡の復帰作品でもある。
今回は3形態での発売で、初回限定盤Aにはミュージックビデオ(以下MV)にメイキング、Dance Shot Ver.と楽曲を楽しむための映像も充実。
想像しなかった世界が広がる「NOT FOUND」
MVのはじまりは意外にも? すまし顔。鍵を通した大きなキーリングをくるりと回す菊池風磨。一見ポップだが、ややくすみを効かせた配色のセットを背に、じっとカメラを見る5人の目をフォーカス。クールというよりもどこか無表情。時折みせる挑発的な視線にドキッとさせられた。佐藤勝利の片耳に手をあてた中島健人、菊池風磨の口を両手で塞いだマリウス葉、同じように中島健人の目を両手で覆った松島聡。Aメロでは、菊池が机に寝そべるようにして身体を置いた隣に、積み上げた5つのキューブ。それが倒れること2回。
続いて、マリウスが持つのは1枚のパネル。正面から見れば4つのキューブを積み上げたように見えるトリックアート。松島が肘を置いたのは大きな3つのキューブ。
感情を封じた様子で進行していくのだが、サビでは、歌詞が熱を帯び、音の高まりと共に渇望するような視線をおくった。
耳を塞ぎ、目を覆ったり、口を覆ったりする様子は、“見ざる聞かざる言わざる”だが、2番からは、耳、目、口を覆う手を自らの手でどけた。繋いだ手が離れてしまったり、反対に口元に腕を持ってきて覆ってみたり。
歌詞の<haters gonna hate>、<聞け 我らが轟かす name>と、始まりの映像からは想像がつかない、強い意志、情熱。冒頭から登場した鍵。まるで、鍵を握るのは誰? と問いかけられているようだ。
「RUN」から続く「NOT FOUND」。ネットやSNSでの現象を彷彿とさせる情景描写から彼らの軌跡、胸中、叫び、彼らとリンクしていく。観て、聴いて、感じて……感情のドアを叩くように刺激するSexy Zone。彼らのメッセージをまっすぐに受け取りたい。
メイキングでは「こんな笑ったの久しぶり」と楽しそうな松島。「今日は帰ってゆっくり寝ようって思いました」とリハーサルに1回しか参加できなかったと悔しさを滲ませつつ感謝の気持ちを述べた菊池。そして、特典DVDではSexy Zoneのもう一つの武器である、バラエティ力を発揮したBBQも楽しい。
デビュー当時の平均年齢14.4歳、史上最年少でのデビューで話題を集めた彼らも、メンバー全員が20代になった。<物足りない>と、まだまだと言わんばかり、渇望するように歌う彼ら。この先どんな景色を見せてくれるのか楽しみだ。
(柚月裕実)
【関連記事】伊野尾慧 V6岡田准一をして「かわいくてムカつく」と言わしめた人々を魅了する素顔
【関連記事】SixTONES ジャニーズJr.時代最後のライブが映像化 手を繋いだ6人が潤んだ瞳で見たものは?
【関連記事】KAT-TUN上田竜也 情に厚くまっすぐでユニーク、嵐・櫻井翔を守る“軍団”若頭