ホロライブときのそらが語るライブへの思い「今の私を100%見せられるライブに」
2020年10月21日に発売された2ndアルバム『ON STAGE!』(初回限定版A)のジャケット。2ndライブ『パラレルタイム』のビジュアルと対をなすようなイメージのイラストになっている

ときのそらの2ndライブ『パラレルタイム』が明日開催!

11月29日(日)に、2ndライブ『パラレルタイム』をオンライン開催する人気VTuberグループ「ホロライブ」の“はじまりのアイドル”ときのそらエキレビ!のインタビュー後編では、ライブ開催決定をそらとも(ファンの総称)に伝えた時の心境や、明日に迫った本番にかける思いなど語ってもらった。

【インタビュー前編】ホロライブのアイドルVTuber ときのそらが語る「変化の2020年」

オンラインでも喜んでもらえるのか不安な気持ちもあった

──2ndライブ『パラレルタイム』の開催は、10月8日の配信(【重大発表/BigNEWS】告知オリ曲歌枠【#ときのそら生放送】)で発表されました。その配信の中で、開催自体は夏頃から決まっていたけれど、会場でお客さんを前に歌うリアルライブか、オンラインライブなのかがギリギリまで決まらなかったともおっしゃっていました。
最終的にオンライン形式となり、2ndライブの開催が正式に決まった時の心境を教えてください。

そら 正直な気持ちを言うと、最初は「みんなに会えないんだ……」という寂しい気持ちが強かったです。でも、「オンラインだからこそ見せられるライブもあるのかな」とも思ったので、これも新しいチャレンジになるんじゃないかなって。だから、残念な気持ちだけでなく、プラスな気持ちも出てきました。「どっちなんだろう」ってモヤモヤしていた時期も長かったので、正式に決まった時は、ホッとする気持ちもありました。

ホロライブときのそらが語るライブへの思い「今の私を100%見せられるライブに」
10月8日の配信「【重大発表/BigNEWS】告知オリ曲歌枠【#ときのそら生放送】」では、オリジナル曲を歌った後に、2ndライブの開催をサプライズ発表。次のライブを待ちわびていたそらともを歓喜させた

──先ほどの(前編での)自宅にいる時間をどう過ごすかという話と同じく、今の状況だからこそのチャレンジの機会でもあると捉えたのですね。


そら もし、みんなと会えることになっていたら、きっと、2ndライブでそこまで新しいことやろうとは考えなかったと思うんです。「昨年の1stライブの雰囲気を残しつつ、ちょっと進化させよう」くらいしか考えなかったはず。だから、「オンラインでは、どういう風に観えるのかな?」とか、新しいことを考えられたのは、逆にいいことでもあったかなと感じています。

──生配信で開催を発表した後、少し涙ぐんでいるようにも思えました。あの涙は、どのような気持ちであふれてきたものだったのですか?

そら 「ライブを観に行きたい」「私に会いたい」と思ってくれている人が多いことは、それまでの配信でのコメントなどでも知っていたから、オンラインライブでもみんなに喜んでもらえるのかなって不安な気持ちもあったんです。でも、発表した時にコメントを見たら、オンラインとか関係なく「やったー!」ってコメントであふれていたので、すごく安心しました。


──『パラレルタイム』というライブタイトルは、そらさんのアイデアですか?

そら スタッフさんたちと一緒にみんなでアイデアを出し合って考えました。私としては、アイドルのライブらしく可愛くて、キャッチーで、なおかつ意味のあるタイトルにしたいなと思って。

「タイム」は、「ときのそら」の「とき」から取っています。「パラレル」という言葉には、「パラレルワールド」とかの「並行世界」といったイメージがあったので、今の状況と似てるかなと思ったんです。いろいろなものが並行して動いているというか。リアルの世界ではできないけれど、オンラインでは観せられるものがあるというか。
そういう並行した世界の時間を楽しもうみたいな……。

それに、言葉の響きも可愛いし、私の中では「パラレル」って、なんとなくファンタジーなイメージのある言葉で、ワクワクする感じもあるので、「パラレルタイム」に決まりました。決まるまでには、けっこう時間がかかりましたね。

セットリストのコンセプトは「みんなとの思い出を辿りたい」

──『パラレルタイム』では、10月に発売された2ndアルバム『ON STAGE!』の楽曲も披露されることになると思うので、『ON STAGE!』に関しても少しお話を聞かせてください。このアルバムは、そのタイトル通り、強くライブを意識して作られたアルバムだったのでしょうか?

そら はい。最初から「ライブ映えする曲が欲しい」ということは、スタッフさんにも伝えていました。

ホロライブときのそらが語るライブへの思い「今の私を100%見せられるライブに」
『ON STAGE!』の収録曲すべての一部を視聴できる「全曲トレーラー」も、ときのそらチャンネルで配信中。『パラレルタイム』では、『ON STAGE!』の収録曲はすべて披露する予定となっている

──実際、収録されている8曲はどれもライブ映えする曲ばかりだと思うのですが、その中でも、レコーディングの時、特にライブを意識しながら歌った曲があれば教えてください。


そら どれか1曲だけを挙げるなら、「空祭り」ですね。

──“THE お祭りソング”といった雰囲気の曲で、逆に一人で歌うのは寂しいくらいですね。

そら 明らかに、みんなでコールをするのが前提の曲みたいな感じになっていたので、「これは、みんなを煽れる曲だ!」と思って。「きっと、ここでみんながコールしてくれる」とイメージしながら、「それそれ!」とか、すごくテンションを上げて歌いました。

──では、「ライブで歌うのは、すごく大変そう……」と、特に思っている難曲はありますか?

そら 『Step and Go!!』は大好きな曲なんですけれど、踊りながら歌うとなると、すごくパワーを使うんだろうなって思います(笑)。

──『Step and Go!!』(Short ver.)のミュージックビデオ(以下MV)では、可愛いダンスも踊っていますね。


そら MVでは、踊りと歌を別々に収録したからできているというところはあって。歌いながら同じ振りで踊るのは、たぶん……みたいな(笑)。ちゃんと歌えるくらいの振りにしなくちゃいけないなという意識はあるので、「どうしよう」と思っているところです。それに、ライブでは連続で何曲も歌うので、この曲だけなら歌って踊れたとしても、次の曲で上手く歌えなくなるのも良くないですし。

ホロライブときのそらが語るライブへの思い「今の私を100%見せられるライブに」
歌って踊るときのそらを観られる「Step and Go!!」(Short ver.)のMV。時計をイメージした腕の動きなども可愛いダンスは、『パラレルタイム』のステージでも披露される……はず?

──「ぐるぐる・ラブストーリー」(Short ver.)もMVが公開されていて、こちらの曲でも可愛いダンスを披露していますが、そらさんは、ダンスの振りを覚えるのは得意ですか?

そら 振りを覚えるのはすごく苦手で……時間がかかるタイプなので。今も、てんやわんやしています(笑)。


──1stライブの『Dream!』では、振り付けを覚えて踊るというよりも、そらさんの感覚でフリーに踊っていた感じでしたよね。

そら 振り付けをお願いした曲は、一つもなかったです。

──では、振り付けを覚えて、ステージで披露しながら歌うことも、今回のライブの新たなチャレンジなのですね。

そら はい。MVでは踊っているので、まったく違う振りにはできないですし、できる限り頑張りたいです。でも、歌っている途中、頭が真っ白になって、「なんだっけ?」ってなりそう……。それがいちばん不安なことかもしれません(笑)。

──今回のセットリストは、当然『ON STAGE!』の収録曲が中心だと思うのですが、それ以外にも持ち曲は多いので、どの曲が歌われるのか、楽しみにしているそらともは多いと思います。ネタバレにならない範囲で、今回のセトリのコンセプトを教えてください。

そら セットリストは「みんなとの思い出を辿りたい」という気持ちで考えました。最近、私を応援してくれるようになったそらともさんには、「こういう曲が思い出の曲なんだな」って思ってもらいたいし、前から応援してくれているそらともさんには、「あ、この曲、あったな」って思ってもらえるようなライブにしたいなって考えながら決めました。

──セットリストを決めるのも大変でしたか?

そら すごく迷いましたね。自分の曲はどれも大好きだから、全部の曲を歌いたいんですけれど、それをやっちゃうと何時間かかるんだろうってことになるので(笑)。「あの曲も入れたいし、この曲も入れたいけれど、入れちゃうと……」みたいなことはすごく考えました。たぶん、そらともさんには人気の曲だけれど、今回のセトリには入ってないという曲もあると思います。

3年間活動してきた今の私を100%見せられるライブに

──先ほど、「オンラインだからこそ見せられるライブもあるのかな」と考えたとおっしゃっていましたが、具体的には、どのようなことができるかなと思っていますか?

そら オフラインのライブだと、会場によってステージの幅も決まっていて。当たり前なんですけれど、それ以上、横に行くと舞台袖に入って私が消えちゃいますよね(笑)。でもオンラインライブだと、ステージの広さは、ある意味、無限大。自由に決められるので、広いステージで前後左右に大きな動きを見せられることは、オンラインならではの魅力かなと思います。もちろん、リアルにはリアルの魅力があると思うのですが、今回は、オンラインならではの自由度の高さを楽しんでもらえればと思っています。

──『パラレルタイム』は、オンラインライブですが、オリジナルのライブグッズも通販で購入可能です。そらさんの中で、特にお気に入りのグッズがあれば教えてください。

ホロライブときのそらが語るライブへの思い「今の私を100%見せられるライブに」
『パラレルタイム』のライブグッズは、ライブを配信する「spawn」のライブ公式サイトで販売中。ペンライト(3500円・税込)、サコッシュ(2500円・税込)など全6種類のグッズが用意されている

そら やっぱり、ライブと言えば外せないのは、ペンライトですよね。あと、定番ではないものから選ぶなら、サコッシュかな。リアルのライブだと、会場の中にはカバンを持って行けなかったりするのですが、そういう時もこのサイズだったら持って入れそう。ペンライトも入ると思うので、またリアルでライブができるようになった時、みんながこれを持ってきてくれたら嬉しいなって。それに、デザインがシンプルだから、ライブ以外でも使いやすそうだなって思います。

──『Dream!』の時のライブグッズは、好評すぎて在庫を全部売り尽くしてしまい、そらさん自身も持っていないそうですね。

そら はい。いまだに持ってないんです……。

──今回のグッズは、ちゃんと入手できそうですか?

そら スタッフさんに「私の分、キープしておいてください」と伝えてはあるのですが、通販でも買っちゃいました(笑)。

──もう信じないぞと(笑)。

そら 違います、違います! 念のための安全策です(笑)。

──『パラレルタイム』では、そらともの皆さんに、どんな姿、どんな「ときのそら」を観てほしい、観せたいと思っていますか?

そら 活動を始めてからの3年間の集大成にできたらなって。3年って、なかなか続けられる年月ではないと思いますし。「集大成」と言うと、これで終わってしまいそうな感じになっちゃいますけれど……。

──ライブの最後、ステージにマイクを置いちゃいそうですね。

そら そういうわけではなくて(笑)。ここまで頑張ってきた今の完成形を見せたいという気持ちです。ただ、「完成形」と言いながらも、自分の理想の100%にはならないと思うので。3年間活動してきた今の私を100%見せられるライブにしたいです。

──では、そらさん自身にとっては、どんな時間、どんなステージにしたいですか?

そら 人生で一番幸せな時間にできたらなって。『Dream!』が今まででいちばん幸せな時間だったので、それを更新したいです。

──『パラレルタイム』はオンラインライブなので、視聴用のチケットは、現在はもちろん、開演後も購入可能です。この記事を読みながら、チケットを買うか迷っている読者に、メッセージをお願いします。

そら ライブの開催自体が決まったのは夏だったのですが、その時から、どんなライブにしようかなってスタッフさんと一緒に一生懸命考えて、ライブを作ってきました。だから、私たちが頑張って作ってきたものを一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。絶対に楽しい時間にしたいと思っているので、興味を持ってくれた方は、ぜひ観ていただけたら幸せです。

──最後に、そらさんの2ndライブを待ちわびていた、そらともの皆さんに向けてもメッセージをお願いします。

そら 今までの3年間の中で、私のことを好きになって応援してくださっている皆さんがいるから、私は今もこうやって活動できています。皆さんへの感謝の気持ちをしっかりと伝えられるように、私も当日は全力で楽しんでいきたいと思います。だから、みなさんにも「今日は最高だ!」って思ってもらえるくらい、全力で楽しんでもらえたら嬉しいです。これからも、ときのそら、そして、ホロライブをよろしくお願いします!

開催概要

ときのそら 2nd LIVE「パラレルタイム」
2020年11月29日 (日) 18:30開場/19:00開演

【チケット】
5500円 (税込)
【チケット&ライブグッズ受注販売ページ】
https://virtual.spwn.jp/events/201129-tokinosora
【公演公式ハッシュタグ】
#ときのそらセカンドライブ

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Writer

丸本大輔


フリーライター&編集者。瀬戸内海の因島出身、現在は東京在住。専門ジャンルは、アニメ、漫画などで、インタビューを中心に活動。「たまゆら」「終末のイゼッタ」「銀河英雄伝説DNT」ではオフィシャルライターを担当した。にじさんじ、ホロライブを中心にVTuber(バーチャルYouTuber)の取材実績も多数。

関連サイト
@maru_working