
映画『私をくいとめて』公開 『THE W』優勝でも話題の吉住&岡野陽一が味わい深い存在感を発揮
ロングランを記録した『勝手にふるえてろ』の原作=綿矢りさ×監督・脚本=大九明子のゴールデンコンビで贈る、映画『私をくいとめて』が本日公開された。脳内に相談役=「A」を持ち、充実した“おひとりさまライフ”を楽しむ、31歳・みつ子(のん)。Aと一緒に過ごす、快適なおひとりさま生活に慣れ切っていたみつ子だったが、ときどき会社へ営業にやって来る年下“腹ペコ”男子・多田くん(林遣都)に“予期せず”恋に落ちる。
第33回東京国際映画祭で、今年唯一のコンペティション部門である「TOKYOプレミア2020」部門にて、一般観客からの投票で最も支持を集めた「観客賞」を受賞した本作。主人公・みつ子を演じたのは、劇場アニメ『この世界の片隅に』(2016)で主人公・すず役の声を演じ、活動の幅を広げている女優・創作あーちすと、のん。みつ子がひそかに想いを寄せる“腹ペコ年下男子”多田くんには、現在放送中のドラマ『姉ちゃんの恋人』に出演し、多数公開待機作を控える俳優・林遣都。さらに、のんとは朝ドラ以来の待望の再共演となる橋本愛を始め、臼田あさ美、片桐はいりといった実力派キャストも集結している。
豪華キャストが顔を揃える中、“味わい深い”演技で存在感を放ち、話題を呼んでいるのが、お笑い芸人の岡野陽一と吉住。岡野が扮するのは、みつ子と多田くんの恋の行方を温かく見守る、コロッケ屋の店主。たまに会社で顔を合わせる程度の間柄だったみつ子と多田くんが、急接近するきっかけとなるシーンで登場する。SNSでは「コロッケ屋のオヤジがいい味出してました」などの声も挙がり注目を集めている。
昨年、「AbemaTV」と「ビデオパス」で配信された『時効警察はじめました』特別ドラマ 『時効警察とくべつへん 刑事課・ 彩雲真空』以来の大九組への参加に、「映画の撮影現場と聞くとピリピリしてるイメージがありますが、大九監督の現場は、監督の人柄かピリピリとは無縁で、すごく楽しかったです」と振り返る。
さらに「僕はひねくれてる故に、イケメンや可愛い人は全員性格が悪いと思っていたのですが、のんさん、林遣都さんがすごく気さくでいい人で、僕みたいな者にも人間として話してくれて、今すぐにでも『私をくいとめて2』がやりたいです」と現場での様子を明かしながら、大九組”次回作”への参加にも意欲を見せている。

一方、「女芸人No.1決定戦 THE W 2020」で優勝を果たし、今最も注目を集める吉住は、みつ子が旅先の温泉旅館でネタを披露する女芸人を熱演。
吉住が出演するシーンは、みつ子の心が揺らぐ重要な場面ということもあり、クランクイン前に監督から本人へ「(吉住自身が)どういう気持ちになるか、失礼にあたらないか」など確認し、直接対話を重ねながら作り上げたという。
撮影については、「大九監督も以前人力舎の養成所に通われていたということで、私たち芸人がやりやすい空気を現場で作ってくださり、初めての映画出演とは思えないほど新宿fu-(人力舎ライブを行う会場)と同じ感じでいつも通りコントをすることができました」と感謝の言葉を語った。
さらに共演したのんについても「のんさんが事前に私のネタを見て知ってくださっていたと監督に伺い感激しました」と回顧し、「のんさんが特に大切にされているシーンのひとつということで、本番まで集中されていましたが、撮影後はお写真を撮っていただいたり、とても自然体な方で、だからこそみつ子なんだなと思いました」と“役者のすごみ”を肌で受けた様子を明かした。

大九監督ならではの“シュールな笑い”が随所に散りばめられた『私をくいとめて』。映画ファンはもちろんお笑いファンも、観れば観るほどクセになる“味わい深い”存在感を放つふたりの活躍に注目しよう。
作品情報
『私をくいとめて』出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 前野朋哉 山田真歩 片桐はいり/橋本愛
原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日文庫 / 朝日新聞出版刊)
監督・脚本:大九明子
音楽:高野正樹
劇中歌:大滝詠一「君は天然色」(THE NIAGARA ENTERPRISES.)
製作幹事・配給:日活
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
企画協力:猿と蛇
(C)2020『私をくいとめて』製作委員会
公式サイト:https://kuitomete.jp/
公式Twitter:@kuitometemovie