亀梨和也×松村北斗 “ながこま”コンビもSNSを沸かせた『レッドアイズ 監視捜査班』を振り返る
3月27日の放送で最終回を迎えた『レッドアイズ 監視捜査班』。画像は番組サイトより

悲しい過去背負う響介演じる亀梨和也主演のサイバークライムサスペンス『レッドアイズ』

3月27日に最終回を迎えた『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系)。最新鋭の監視システムで事件解決に導くKSBC(神奈川県警捜査分析センター)を舞台にしたサイバークライムサスペンス。主演の亀梨和也をはじめ、松下奈緒、シシド・カフカ、木村祐一、趣里、松村北斗(SixTONES)と個性的なキャストが揃った。


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『レッドアイズ 監視捜査班』振り返り

「今日は遅れないでよ? ちょっとサプライズがあるの……」
「気が合うな。俺もあるんだ、サプライズ」

イルミネーションが輝く横浜市西区。日本丸メモリアルパークで伏見響介(亀梨和也)と恋人の結城美保(小野ゆり子)が待ち合わせていのだが……。

「響介、助けて……」

ビデオ通話に映るは、額から血を流した美保。震える声で伏見の助けを求めた。「大丈夫だ、絶対に探し出す」――その言葉も叶わず、愛する婚約者を失った。そして美保のサプライズ報告は「妊娠6週目」。誕生するはずの新しい命まで奪われた。衝撃的な幕開けの第1話。

「俺がやってる浮気調査と変わりませんね」――元神奈川県警捜査一課の刑事だった伏見。当時の先輩だった島原由梨(松下奈緒)の誘いで、KSBC特別捜査官の仕事を伏見探偵事務所のメンバーと共に請け負う。チームで凶悪犯に立ち向かいながら、伏見は美保を殺した犯人を追った。

物語が進行するにつれて壮大な犯罪計画が明らかに。
一方でKSBCの人間模様も描かれた。「響介さん、そこ右」天才ハッカー小牧要(松村北斗)。冷静沈着、頭脳明晰。ハッキングで実刑を受けた小牧だが、伏見から必要だと声をかけてもらい人生に希望を見出した。

元自衛官でシングルマザーの湊川由美子(シシド・カフカ)。夫からのDVに耐え兼ねた末に、事件を起こし、刑事時代に伏見に逮捕されたが、伏見とタッグを組む相棒に。犯罪心理学専門の元大学教授で、プロファイラーの山崎辰二郎(木村祐一)も仲間の裏切りによって前科がある。壮絶な過去を背負った元刑事の伏見をはじめ、メンバーそれぞれに深い傷を負っていた。

また、KSBCの情報分析官、長篠文香(趣里)も同様。高校生の頃に拉致監禁された被害者。その一件から暴走する兄を、自分の立場を捨ててかばおうと手を貸してしまった。退職願を提出した長篠に、伏見たちと同じようにやり直す道を与えた島原。
メンバーの心の中にある正義感をみつけ、信頼する島原をリーダーに、性別で区切るのではなく、それぞれの特性を生かして切磋琢磨する人間模様が描かれていた。

TAK∴(坂口拓)が牽引した本格アクション

さて、本作の見どころといえば本格アクションも外せない。当初は1、2話ほどの予定と言われていたと亀梨。反響があったためシーンが増えたとアクション監督の下村勇二監督が語っていた。

圧巻のアクションシーンを牽引したのが伏見と対峙した真弓役を演じたアクション俳優のTAK∴(坂口拓)。特に5話以降からはさらに引き込まれ、最終話では次々と繰り出される技があまりにも早すぎて目が追いつかなかった。連続ドラマでここまでのアクションがみられる作品も珍しいのではないか。

また、キャスティングもユニークで、指令センターの声に下野紘、今井朋彦真壁刀義が最凶の兄弟を演じたほか、輪入道、般若、呂布カルマ、KZ、崇勲、KEN THE 390、ACE、Tk da 黒ぶち、DOTAMA、Zeebraとラッパー陣が登場。表情や佇まいがヒリヒリとした雰囲気を演出するスパイスになっていた。

そして伏見。心の奥底にはずっとやり場のない怒りと悲しみ、復讐心があった。第1話の開始から2分も経たないところで笑顔が消えた。もう返事が返ってこない美保に、「結婚しよ…な……」。
サプライズとして用意していた指輪を見せ、「結婚しよ…」。美保の頭を撫でて泣き崩れた伏見。力をなくした左手がコンと床に当たると、瞳に殺気のようなものが宿る瞬間があった。

第7話では美保の墓参りに訪れた伏見。ペールトーンの小さな花束を手向け、手を合わせた。目を閉じると長いまつ毛……どれだけの涙がこのまつ毛をつたってこぼれたのか。

「美保、もう少しだ。必ずお前の仇を……」 事件以来、心が休まる時なんて1秒たりともなかっただろう。勇敢な伏見だが、時折みせる美保を思う姿に胸が締めつけられた。

まだまだ終わらない!? ラストの衝撃

強敵、真弓とのバトルを筆頭に、危機的状況でこそ機転を効かせた伏見。心技体そのものだ。そして復讐心……画面を通してあまりにも残虐な犯行を目撃してしまっただけに、鳥羽和樹(高嶋政伸)を捉えた時の伏見ならば、とどめを刺して復讐するのは可能だった。
それを支えたのが、小牧をはじめ仲間。ギリギリ極限の状態で踏みとどまった。

いい相棒、いいライバルとして存在した“ながこま”コンビ。初めは小牧を敵対視していた長篠だが、技術力の高い小牧を認めていく。回を追うごとに少しずつ信頼を寄せる二人。コーヒーブレイクを提案した小牧、天才ハッカーとは違うカッコよさがあった。SNSでも“ながこま”人気が高まり、コンビを描いたイラストもみかけた。細身でもパワフルで頼れる湊川。伏見らの張りつめた緊張を緩める役割も果たしていた山崎。いいチームだった。

と、安堵したのも束の間、ラストの衝撃。“サスペンス”と掲げているだけに、最後を思い出すといまだにハラハラとさせられる。
鳥羽のその後、はるか(高橋ひかる)が持っていたトートバッグのマーク。そしてラストシーンが1話の冒頭と同じ展開。まだまだ何かが起こりそうな予感がする。

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▼『レッドアイズ 監視捜査班』Huluで全話配信



Writer

柚月裕実


Web編集/ライター。ジャニヲタ。アイドルがサングラスを外しただけでも泣く涙腺ゆるめな30代。主にKAT-TUNとNEWSですが、もはや事務所担。

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@hiromin2013
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