「半歩先のライフスタイルの提案」を企業理念とするサザビーリーグが、アメリカ・ニューヨーク発のハンバーガーチェーン「シェイク・シャック」の日本進出に際し契約を結んだ。「シェイク・シャック」は健康的に育てられたアンガスビーフ100%のハンバーガーやホットドック、波状のフレンチフライ、その地域のビールやワインなどを提供する、素材や美味しさにこだわりをもっている新しいスタイルのハンバーガーショップだ。


 
 サザビーリーグはこれまでスターバックスやアニエス・ベーなど数多くの海外ブランドを日本に紹介してきた。サザビーリーグの紹介する企業はどこも一言でいうとおしゃれだ。なぜサザビーリーグは海外の有力ブランドをこうも射止めることができるのだろうか。


 創業者の鈴木陸三氏はスターバックスコーヒージャパン〈2712〉の成功が大きいと言う。その成功が口コミで広がり、日本に進出するならサザビーリーグに相談しよう、と他からも声がかかるようになったようだ。


 自らを日本のマーケットの通訳者というサザビーリーグの企業文化は独特だ。

相手先の企業と五分五分の関係を保ち、勝ったときに一緒に喜ぶ。通訳者として一定の役割が終えたと思えば、相手企業が好調でも撤退する。ひとつにしがみつかず、また新しい事にチャレンジする。サザビーリーグは昨年好調のスタバの保有株をすべて売却して前向きな別れをしている。


 サザビーリーグは2011年にMBOで上場廃止している。上場しているとサザビーリーグの強みでもあるベンチャースピリット、わがまま、冒険心が許されないからだ。

上場企業は良い時もあれば悪い時もあるさ、的な考えは認められず、常に結果を求められる。上場廃止してまでも守りたい企業文化がそこにあるのだ。鈴木氏は自分達が作ってきたサザビーリーグに固執するなと社員に伝えている。しかし無から有を作るそのDNAはこれからも脈々と受け継がれていくだろう。(編集担当:久保田雄城)