臨時国会は6日召集、21日までの会期で開かれる。過去最大規模の補正予算案などが審議される。この中には「防衛力強化加速パーッケージ」として8667億円を充て、うち928億円を来年度回しにし、今年度補正として7738億円も計上した。


 岸信夫防衛大臣は記者会見で「現在のわが国が置かれた厳しい安全保障環境を考えると、将来にわたって防衛力の強化が必要であり、現在の防衛力整備を加速化し、少しでも前倒しすることが必要」と前倒しで防衛計画を実施しかなければならないとの考えを強調した。


 また補正予算について「主要装備品や弾薬などを計上したもの」と語った。内容を見ると、ミサイル防衛能力・南西地域の島嶼部の防衛等に必要な防衛力強化として2818億円。具体的には能力向上型迎撃ミサイル(PAC-3MSE)の取得等に441億円。地対空誘導弾ペトリオット・システム関連部品の取得に403億円。基地防空用地対空誘導弾(基地防空用SAM)の取得に103億円、固定翼哨戒機(P-1)の取得(3機658億円)とエンジン取得(2台19億円)、航空機行動用弾薬(AAM-4B、AAM-5B)の取得に84億円など。


 自衛隊の安定的な運用態勢の確保に必要として5249億円を充てた。このうち4287億円は防衛装備品の製造等について前金払いを実施するなどのため。防衛省は「防衛産業界から資金繰りに係る施策をより柔軟、効果的に講じてもらいたいとの要望があり、これに沿うもの」などとしている。このほか、自衛隊員が士気高く任務に専念できる環境を整えるためとして、作業服等を整備するとして68億円。また辺野古基地建設に801億円も計上している。


 日本共産党の田村智子政策委員長は安倍政権以降、大規模な自衛隊装備を補正予算につけることが常套手段になり、補正予算の趣旨から逸脱していると問題提起している。「安倍政権のやり方をそのまま岸田政権が受け継いでいる」。年度当初予算に組めば格段に防衛費の伸びが目立つため、補正予算のあるべき趣旨を逸脱しても、あえてこの手法を使っているのではないかとの見方もある。(編集担当:森高龍二)