参院選の序盤から「日本人ファースト」を掲げる参政党が飛ばしている。マスコミ各社の世論調査によると、比例代表の投票先で3位に浮上。

立憲民主党を抜き去りかねない勢いだが、連中の「愛国心」はホンモノなのか?


 田植え直後の稲を食い荒らす侵略的外来種「ジャンボタニシ」をまき散らし、国民食のコメ生産に汗する農家の足を引っ張った行状は消し去れない。


 参政の悪事が露呈したのは昨春のこと。国政選挙などに擁立している党員がX(旧ツイッター)に〈我が家は40年以上ジャンボタニシ活用して無農薬米作ってる。地域ぐるみでJA福岡市が指導しました〉と投稿。当然騒ぎになり、奈良支部がインスタグラムで〈慣行農法では嫌われ者のジャンボタニシくん。自然農法では味方になってくれます〉と「ジャンボタニシ農法」を推奨していることが発掘された。


 1981年に食用目的で輸入されたジャンボタニシは養殖業者の廃業による大量投棄や脱走により野生化。食害の元凶と言ってよく、農家の敵だ。農水省は騒動にすぐさま反応し、Xに〈【#ジャンボタニシ 放飼は止めてください!】〉と怒気を含んだ注意喚起を投稿。巻き込まれたJA福岡市も〈ジャンボタニシを活用した除草を推奨している事実は一切ございません〉と完全否定した。


 行政に一喝された参政は直後の声明で「推奨」を否定。〈誤解を招く可能性のある発信を行った支部や党員には、発信内容を訂正し、今後はそのような発信を控えるよう指導しました〉と釈明した。

カルト問題に詳しいジャーナリストの藤倉善郎氏はこう言う。


「参政党は反グローバリズムの排外主義を訴えて勢力を伸ばしているのに、日本の稲を食い物にする外来種をもてはやすなんてお笑いです。党員にとって主張や理念はどうでもいいのがよく分かる。そもそも参政党は反ワクチン、陰謀論、スピリチュアル系など有象無象の寄せ集め。科学的な裏付けを求めず、いいと思ったものにのめり込むタイプが支持する傾向がある。ジャンボタニシ問題は氷山の一角。参院選には波動米ビジネスを展開した疑いのある候補も立てています」


 ブラックホールに吸い込まれるように参政を支持する岩盤保守層は目を覚ました方がいい。


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 参政党の急伸で、参院選首都圏選挙区では異変が起きている。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。


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