参院選は中盤戦から後半戦に突入し、全国最多の議席を争う東京選挙区(改選数6+補欠1)がヒートアップしている。自民党、立憲民主党、国民民主党が2人ずつ立てている。
前哨戦だった都議選では、小池知事が特別顧問を務める都民ファーストの会の公認候補37人は、計104万票を獲得。参院選には候補者を立てないため、小池知事とイイ関係の自民、公明、国民民主が取り込みを図っている。
これまでのところ、小池知事が最も手厚く支援しているのは自民だ。7日夜は五輪金メダリストとはいえ新人の鈴木大地前スポーツ庁長官の総決起大会に参加。「厳しい戦いを勝ち抜いて」とエールを送った。11日の夜は、自民現職の武見敬三前厚労相の演説に駆けつけた。
公明党にも気を使う。新人の川村雄大氏のポスターには小池知事の顔写真も刷られ、「私も応援しています」というメッセージが躍る。
■野心ファースト
「知事は都議選中、公務はそこそこに公明候補をシャカリキに応援。自民候補に対しては、選挙事務所を激励訪問した程度。参院選は打って変わり、自民を厚くサポートしているようだ。
国民民主の玉木雄一郎代表とも蜜月をキープしているはずだが、ちっとも応援に入っていない。仲たがいでもしたのか。
「2人の関係は今も良好です。ただ、知事は国民民主の応援に前向きなのに、先方が何も言ってこない。国民民主執行部の考えがまとまっていないようだ」(小池氏の側近)
国民民主はゼロスタートからの2人擁立で、まかり間違えば2人とも落選する可能性がある。その割にはずいぶんな余裕だ。
「玉木さんは何だかんだ言って自公との連立を視野に入れている。閣僚どころか、首相への意欲も公言するほど。自公とケンカしてまで『小池票』を奪いにいくのはマズイ。それで迷っているのでしょう」(永田町関係者)
もっとも、現場からは「一刻も早く小池さんに入ってもらうべきだ」「自公の応援はしているのに、なぜウチにはないの?」と不満が噴出している。野心ファーストの玉木代表のせいで共倒れしようものなら、大モメ必至だ。
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