参院選は終盤戦に突入。20日の投票日まであと5日となったが、与党の自民党と公明党への逆風は強まり、情勢はさらに悪化している。
改選定数が2以上の複数区はこれまで自公の「指定席」だった。日本維新の会の本拠地である大阪こそ、早くから接戦が予想されたものの、それ以外は安泰のはずだった。しかし、埼玉、神奈川、愛知、京都、兵庫、福岡で最終議席争いだ。
その多くが、「日本人ファースト」を訴える参政党候補の支持拡大により戦いの構図が変化したことにある。
保守王国の群馬や石川、岐阜でも大接戦
1人区については、もっと状況が悪い。福島や山梨は公示直後から「雲行きが怪しくなってきた」(自民党関係者)と見られてはいた。しかし、驚くのは「保守王国」を誇ってきた栃木、富山、佐賀、熊本で、まさかの大接戦になってきたこと。奈良に至っては、立憲民主党だけでなく、国民民主党や維新も擁立し、野党乱立状態にもかかわらず、追い上げられているのだ。
「それだけじゃありません。まだリードしているものの、『超』がつく保守王国の群馬や石川、岐阜でも、自民候補と非自民候補の差がどんどん縮まっている。2007年の第1次安倍政権時の『1人区 6勝23敗』に匹敵する歴史的大惨敗も、あり得ない話じゃなくなってきました」(自民党関係者)
石破首相が「必達目標」とした「非改選含め与党で過半数維持」は、もはや絶望的だ。
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