【写真】ミュージカル『るろうに剣心 京都編』に出演する井頭愛海
──『るろうに剣心』のような、原作もアニメも映画も人気の長寿作品を舞台でやるにあたって、何か準備されたことはありますか?
井頭 本当に愛されている作品ですし、たくさんのファンの方がいらっしゃるのでプレッシャーはありました。今回の舞台は、漫画に忠実に脚本が作られているので、漫画の原点の薫に近づけたいなという想いが私にもすごくあります。漫画に登場するシーンを稽古するときは、同じシーンの漫画を持ち込んで、稽古と漫画を交互に繰り返し見ていました(笑)。舞台では長くなってしまうので、漫画のシーンをすべては描けないのですが、言葉一つでもいろんな意味があるので、私にしかできない薫で舞台を観る方たちに伝えていければと思います。
──‟るろ剣“にはいろんな魅力的な登場人物がいます。井頭さんのお気に入りのキャラクターはいます?
井頭 四乃森蒼紫(即答)!
──え、どうして?
井頭 漫画のたたずまいとか雰囲気がかっこいいんですよ! すごく魅力があるキャラクターなんです。自分の持っている悪と正義感……ちょっと悪に染まり気味ですが、この人なりの強い想いがあるのを感じます。また、二刀流で闘っているところもかっこいいですよね(笑)。ちょっと影のある感じとか、絶対、女子は好き(笑)! 一言では語れないくらい魅力に溢れていて、‟もっと知りたい!“と思ってしまいます。今回のミュージカルでは、松下(優也)さんが演じているんですが、結構、そのまんまというか「四乃森がいる!」と思いました(笑)。四乃森ファンの皆さん、期待していいと思います!
──当サイトでのインタビューは、約2年ぶりですね。
井頭 インテリアとかにこだわるようになりましたね。お家で過ごしやすいようにとヨギボーとか買っちゃいましたね。
──ダメになるアイテムじゃないですか!
井頭 そうなんですよ(笑)。あとは、美術館が好きなので、アートのポストカードを集めていたんです。それを壁に飾ったりして部屋の中を彩るようにしていました。また、お仕事で、クランクアップの時に頂いたお花を生ける花瓶を新調したり、お花によっては自分でドライフラワーにして飾ったりしています。何かを作ったり、DIYみたいなことをはじめましたね。
──インドアな趣味が増えましたね!
井頭 意外とアウトドアもインドアも、どちらもイケるんですよ。お父さんがアウトドア派ですが、私自身はきっとインドア派なのかも? と自覚しました。外へ連れ出してくれる家族がいればいいのですが、いないと永遠に家で過ごせるかもしれません(笑)。ヨギボーに埋もれてうたた寝したりして、有意義な自粛期間でしたね(笑)!
──ご自宅で過ごされた時期って、何かエンタメ作品とかも観ていました?
井頭 めちゃくちゃ観ていました! それこそ、配信系のアプリに入ったり有料サイトに入ったりしました。
──話題だった『イカゲーム』とかも観ました?
井頭 もちろん、観ました~。ビー玉のくだりとか感動しちゃってめちゃ泣きましたから! ドラマの作りが凄く新しいですよね。韓国ドラマにハマったのが、2020年の春頃で、本当に自粛が始まったタイミングからだったと思います。Nizi Projectのオーディション番組を観て、韓国に興味を持ってからは、ドラマも気になりはじめて。本当に面白い作品ばかりでノンストップで観ていますね。
──いちばんハマったドラマはあるんですか?
井頭 『被告人』というドラマがあるんですけど、検事だった人が記憶がなくなっていて、逆に自分が殺人の被告人にされ刑務所にいる所で目が覚めてスタートするんですよ!
──最悪からのスタート!
井頭 何とか這い上がってくるんですが、蹴落とされて、またのし上がる……というところが面白くて好きでした! 韓国ドラマのリベンジものあるあるかもしれませんが、ハラハラできるしオススメです。
──井頭さんは、デビューしたての頃に、ミュージカル『アニー』に憧れてこの世界に入ったとお話していましたよね。今回‟るろ剣“はミュージカルです!
井頭 今までお仕事をしてきて、本当に嬉しいお話でした! ミュージカルは、自分の中でいちばんの夢でしたので。小さい頃は、自分には無理だと思っていたんですけど、ずっと抱いていた夢が叶いました! 私がミュージカルを好きになったのは、歌で物語の中へ連れていってくれるところです。舞台という‟生“の場所なので、演者さんたちから感じるパワーに圧倒されて、ミュージカルの世界に自分も進みたいと思ったのがいちばん最初のきっかけです。その気持ちを今でも覚えているので、自分から出るエネルギーで、人の心を動かせる作品を創り上げていきたいなと思います。
──学生の頃、殺陣も習っていましたよね?
井頭 そうなんです。アクションのある作品に携わりたいなと思っていたんです。
──どうして、アクションを?
井頭 マーベル作品のヒーローに憧れていたのと、戦える女性って日本の映画界にあまりいないし自分の武器にしたいなと思ったんです。でも、実は、いちばんの理由は、自分が出た作品であった喧嘩シーンが上手くできなかったことでした。周りはベテランの方ばかりで、自分だけその現場で思ったことができず悔しくて(笑)。その思いからアクションを頑張ろうと思ったんです。
──まさかの喧嘩シーンがきっかけ!
井頭 そうなんです(笑)。自分だけできなくて、めちゃくちゃ大泣きしました(笑)。それがあるから、アクションが上手くなりたいなと思ったんです。最近では、違う作品で時代アクションみたいな作品があり、私にアクションを教えてくださった師匠がかっこよくて。こうなりたいなと身近に目標もできて、より頑張れるようになりました。
──これまで吸収したものが、この作品で一気に出せますね!
井頭 そうなんです。今年で芸能生活が10年目になるんです。これを機会に新しいことを見せていきたい気持ちがすごくあったので、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』は、ぴったりな作品になりました!
▽井頭愛海
いがしらまなみ●2001年3月15日、大阪府出身。2012年「第13回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞受賞。主なドラマ出演作にNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』、『さくらの親子丼2』、『少年寅次郎』等。初主演映画『鬼ガール!!』でおおさかシネマフェスティバル2021新人女優賞を受賞。5月17日(火)~6月24日(金)まで上演のミュージカル『るろうに剣心 京都編』に神谷薫役で出演(IHIステージアラウンド東京)。
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