1989年にデビューしたアイドルグループCoCoのメンバーとして活躍していた宮前真樹が、1月15日(日)に、約20年ぶりとなるライブを開催した。CoCoは、フジテレビのバラエティ番組『パラダイスGoGo!!』から生まれたアイドルグループ。
宮前真樹、羽田恵理香、大野幹代、三浦理恵子、瀬能あづさという乙女塾1期生2期生のメンバーによって結成された5人組。当時の宮前は、ショートカットがトレードマークで、「まきボー」の愛称で親しまれていた。現在は、料理研究家として活動中だが、50歳の節目となる今年、アイドル活動を再開。ライブのみならず、新曲4曲入りのCD『Waltz』もリリースしている。

【写真】アイドルファンなら感慨深いゲストも…20年ぶりに開催された宮前真樹ライブ【6点】

今回は、そんな宮前が、50歳を迎える前日、同時期にアイドル活動していた仲間達をゲストに迎えて、池袋のMixalive TOKYOで行ったライブの夜の部の模様をレポートする。チケットはソールドアウト。チケット争奪戦に敗れ、涙を飲み配信で楽しんだというファンも多かったことだろう。

まず、最初のブロック。宮前は、CoCoの『You’re my treasure』の白い衣装で登場。サポートのアコースティックギターと共に、シンプルなアレンジで、CoCoの『笑顔でNo-Side』 や『ひまわり』、新曲『Waltz』などを披露した。解散コンサートでも歌われた『ひまわり』では、曲中のセリフ部分で「また会えて嬉しいです。どうもありがとう」と言った後、思わず感極まって泣きそうになり歌えなくなってしまうシーンも。
観ているこちら側も、一気に90年代へとタイムスリップし、グッと引き込まれていった。

その後、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)からのビデオメッセージを挟んで、チェックのアイドル衣装にチェンジした宮前と共に登場したのは、同じく乙女塾1期生でribbonのメンバーだった松野有里巳と4期生でQlairのメンバーだった今井佐知子という2人。当時の乙女塾ファンにはたまらない今宵限りのトリオによるQlairの『SUMMER LOVER大作戦』とribbonの『リトル☆デイト』のパフォーマンスは間違いなく前半のハイライトだったと言っていいだろう。

MCでは『パラダイスGoGo!!』の懐かしいエピソードや裏話も飛び出したのだが、ribbonの歌唱パートのカメリハの際、学校で遅れてくる永作博美のパートを、宮前が代わりに担当していたという話が印象的だった。たびたび、永作の代わりに参加していたので、ribbonの曲もフリもバッチリ頭に入っていたのだそうだ。ちなみに、3月に行われるKERAの還暦記念ライブで、この3人が再び集結する。そこではどんなパフォーマンスが観られるのか、そちらも今から楽しみだ。

続いて、CoCoの元メンバー三浦理恵子からのビデオメッセージを挟んで、次のブロックへ。ここでは、宮前とゲストの森下純菜、中川雅子、田中有紀美の4人が白いオリジナル衣装を纏って登場し、『はんぶん不思議』、『乙女のリハーサル』、『雨のジェラシー』、『無敵のOnly You』といったCoCoの人気曲を歌った。CoCoに入りたかったという森下、元TDP DASH!!の中川、元Melodyの田中と宮前によるCoCo楽曲のパフォーマンスは、当時からのアイドルファンにとっては感慨深いものがあっただろう。

途中のMCでは、宮前が、今なお現役でアイドル活動を行っている森下のライブを観たことがきっかけで、もう一度ステージに立ちたいと思ったという話が印象的だった。

そして、ライブはいよいよ終盤戦に突入。
最後のブロックでは、当時、『アイドルオンステージ』などのテレビ番組で、宮前のバックで踊っていたというスクールメイツのメンバー2人を従え、新曲『happy lucky days』を披露。可愛らしいアレンジの王道アイドルソングで、ライブ映えする1曲だ。そして、『お願いHOLD ME TIGHT』、『君を行く』とCoCoナンバーが続き、『シャボンのため息』でライブ本編は終了した。

続く、アンコールは、ゲーム「ストリートファイターⅡ」春麗のテーマソングだったソロ曲『夢へのポジション』でスタート。当時の宮前の春麗の衣装姿を思い浮かべながら聴いていたファンも多いことだろう。そして、「次が最後の曲です」と紹介しようとしたところで…ゲストと共にサプライズのバースデーケーキが登場し、ほっこりとする一幕も。そのまま、昼の部のゲストだった山口リエも加わり、CoCoのデビューシングル『EQUALロマンス』でアンコールも終了。最後の最後にこの曲を持ってくるというファン心理をくすぐる全20曲のセットリスト。懐かしさと新鮮さが混ざったような夢見心地な2時間半。最後の最後まで、観ている全員にとことん楽しんでもらいたい、そして、宮前自身もアイドルをとことん楽しみたいという、ポジティブな思いが溢れるライブだった。

今回は情報を掴み切れなかったファンやチケットが取れず悔しい思いをしたファンも多かったことだろう。しかし、そんな「まきボー」推しは安心して欲しい。
間もなく、CD『Waltz』を引っ提げてのインストアライブツアーが開催される。2/5、東京の新星堂エンタバアキバ。2/18、名古屋のヴィレッジヴァンガードパルコ。そして、2/19、大阪のTSUTAYA戎橋店の3か所(※詳しくはidolshotのTwitterでチェックを)。チャンスはあと3回ある。本人は「このインストアが終わると私のアイドル風味期間も終わります。たぶんきっと最後」と語っているだけに、是非とも、最後のインストアライブで、アイドル宮前真樹の姿を目に焼き付けて欲しい。

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