NMB48の半年ぶりとなる21thシングル『母校へ帰れ!』で、念願の初選抜入りを果たした2期生の東由樹と、ドラフト3期研究生の大田莉央奈。そして東とともに組むダンスユニット「だんさぶる!」でカップリング曲をもらい注目を浴びている河野奈々帆。
21thシングルをきっかけに飛躍しようとしている3人に今の心境を聞いた。
──先日リリースされたシングル『母校へ帰れ!』で東さんと大田さんが初めての選抜入り! 今の率直な気持ちを聞かせてください。

東 8年以上活動してきた中で何度もモチベーションの波があったんですけど、それを乗り越えられたのはファンの方のおかげだと思っています。握手会に来てくださったり、私のことをSNSなどで拡散してくださるみなさんの力で私自身も強くなれたので、ファンの方には本当に感謝しています!

大田 私もファンのみなさんには感謝しています! 以前研究生でのコンサート(4月5日「近畿十番勝負2019」)で「選抜に入りたい」と発言して、ファンの方から「頑張ろうね」とたくさん応援していただきました。また、最近は研究生からもシングル表題曲選抜に入ることが多く、手にチャンスを与えてくださっている環境にもありがたいなと思っています。

──まずは東さんから詳しく伺いたいのですが、昨年は卒業も考えていたそうですね。

東 はい。自分の中の目標は何も達成できていなかったんですけど、自分がNMB48として表に立つ姿がイメージできなくなって、気持ちも沈んでしまって……。でもちょうどその頃、同期の石田優美ちゃんとご飯に行って「実は卒業を考えてて」と打ち明けたんですよ。すると優美ちゃんが「(山本)彩さんも卒業する今こそ2期生が頑張る時期やし、もうちょっと一緒に頑張ろうよ」と言ってくれて。そんな言葉を掛けてくれるメンバーが近くにいることに感動して、NMB48を続けようと決意しました。

──モチベーションを取り戻すことができたと。


東 あと、組閣でチームBIIになったことも大きいですね。若いメンバーに囲まれて、自分も今まで以上に弾けられるようになったんです。ファンの方も「最近のゆきつん(東)は見ていて楽しい」と言ってくれるようになりました!

──河野さんは、NMB48内のダンスユニット「だんさぶる!」で東さんと共に活動していますが、河野さんから見た東さんの印象は?

河野 ダンスがキレキレで、踊りだしたら止まらない、という印象です。ただ、やるときはめっちゃ真剣にやるんですけど、お茶目な面もあるんですよ。急に「ぱ~!」とか謎な言葉を発したり(笑)。

東 あはは! ヤバいヤバい!

──一方、大田さんは研究生からの選抜入り。例えばスタッフの方から選抜入りの理由などを告げられたりはしましたか?

大田 いえ、それはありません。選抜入りの理由……深く考えたことはなかったですね。理由を考えるというよりは、選んでいただけたという事実を受け止めて、今できることを一生懸命やろうという気持ちでいます。次のシングルでも選抜に選んでいただくために、私はここで結果を残さないといけないので。

──ドラフト3期生の同期として、大田さんの選抜入りを河野さんはどう見ていますか?

河野 莉央奈は研究生公演でもセンターをやっているし、すごく努力しているのも見ていたから、選抜に入ったことは納得できます。自分が入れなかったことに対する悔しさはあるけど、莉央奈には素直に心からおめでとうという気持ちです!

大田 ありがとう!

──大田さん自身は、自分の魅力やアピールポイントはどういうところだと思いますか?

大田 ギャップかな、と。
パフォーマンスではかっこよく見られがちなんですけど、握手会では「こんなにフレンドリーでよくしゃべる子なんや!」とよく驚かれるので、そこは注目してほしいです。

──お2人から見た大田さんのキャラクターは?

河野 意志が強い! 自分が「こう」と思ったことは曲げない! NMB48に入った当初と比べて、そこはどんどん強くなっていますね。

大田 それはそうかも。最初は猫をかぶってたから(笑)。

東 やっぱりそうなんや! ブレない軸を持ってる子、というイメージはずっと持ってました。16歳なのにこんなに落ち着いてて、大人っぽい雰囲気も出していて……私の16歳の頃とは大違い! 私が16歳の頃は本当に何も考えず毎日「イエ~イ!」みたいな感じだったので(笑)。だからすごいと思うけど、16歳なんやからもっと弾けてもいいんやで?

大田 ハイ(笑)。弾けるときは弾けます! まぁ私、性格的にめっちゃ考えてしまうタイプではあるんですけどね。自分の老後の暮らしとか心配ですごく考えちゃいます。

河野 めっちゃ先まで考えてるやん!!

──さて話は変わって、『母校へ帰れ!』にはカップリングとして6人組ダンスユニット「だんさぶる!」の楽曲が初めて収録されました。東さんと河野さんはこのユニットの一員ですが、心境は?

東 私たちはもともと非公式ユニットで、「どういう活動をすれば公式に認めてもらえるんやろう?」と考え始めていた矢先に今回曲をいただけたので、驚いています!

河野 展開が速くて、メンバーみんな頭が追いついていない状況ですね。

東 うん。
早過ぎる気もするけど、楽曲をいただいて公式に認めてもらったからにはそれにふさわしいユニットにならなきゃという気持ちです。

──そもそも「だんさぶる!」はどんなきっかけで誕生したのですか?

東 もともと、うーか(加藤夕夏)と優美ちゃんが「ダンスで何かしたいよね」と動いていたんですけど、去年の12月にメンバー発信の劇場公演(「NMB48劇場スペシャルウィーク2018 単独十番勝負!」)をやれることになって、ダンスが好きなメンバーに2人が声を掛けて今のメンバーがそろいました。

──では、初のオリジナル曲『やさしさの稲妻』はどんな曲ですか?

河野 落ち込んだときに聴くと元気になれるような曲です!

東 うん、神曲です!! 曲の良さに負けないように振り付けも自分たちで考えました!

河野 イントロ部分を考えるだけで4時間も掛かっちゃったんですけどね(笑)。でも私たちにとってすごく大切な曲なので、振り付けも含めて好きになってほしいし、ぜひ生でも観ていただきたいです!

──大田さんから見た「だんさぶる!」の印象は?

大田 劇場公演も観ましたし、YouTubeに上がっている動画も観て、「だんさぶる!」のすごさは踊りだけじゃなく1人ひとりの声もすごく通るところだと思いました。『やさしさの稲妻』も、同期(河野)が振り付けを考えたと聞いてホンマにすごいと思いました!

──「だんさぶる!」の中で河野さんは一番後輩ですが、先輩との関係性はいかがでしょうか?

河野 私は自分からゆうみん(石田)さんに志願してユニットに入れてもらったんですけど、最初はやっぱり全然先輩と話せなくて。でも最近ようやく自分の意見が言えるようになって、振り付けを考えたときも「こういう動きの方がいいんじゃないですか」と発言できるようになりました!

──お2人から見た河野さんのキャラクターは?

東 自分に対してストイック! 去年12月の公演のときの写真と見比べると全然違いますよ。当時は髪も長くてふっくらしていたのが、今は腹筋もバキバキやし、「人間って半年でここまで変われるんや!」って思いました。そして、コミュニケーション能力も高い!

大田 確かに! 奈々帆は以前研究生のキャプテン的な役割りをしていたんですけど、ダンスが上手なだけじゃなくコミュニケーション能力も高かったから、みんな「奈々帆についていこう!」って思っていました。あと、ドラフト3期では私と奈々帆と中野美来が同い年なんですけど、集まるとすぐケンカするよね?

河野 あはは! しょーもないことですぐ言い争ったりしちゃうんですよ。本当に小学生レベルの言い合いです(笑)。

大田 そして、数時間後にはケロッとしてる!

東 微笑ましい~! 仲良くじゃれ合える関係って素敵だと思う!

──さて、そんな河野さんや大田さんを筆頭に現在NMB48ではドラフト3期生&6期生が活躍の場を広げています。先輩である東さんはこの状況をどう見ていますか?

東 正規チームのメンバーが今一番対抗心を持っている相手は、たぶんドラフト3期生や6期生だと思うんですよ。
勢いがあるからこそ私たちも負けないように頑張らなきゃと思うし、それによってお互い高め合えたらなと思います。「先輩に追いつきたい、追い越したい」という若いメンバーの気持ちと、「後輩には負けへんぞ」という先輩メンバーの気持ちをぶつけ合えば、NMB48全体ももっと大きくなれるはずなので!

──一方、ドラフト3期生の河野さんと大田さんは先輩に追いつくため自分を磨いている最中だと思います。

河野 私は同期の中でも先に昇格させてもらえたからこそ、もっと自分が上に行くためにはどうすればいいんやろうと考えています。ただ、考えても分からないことばかりで今も迷走しているんですけど……。「河野奈々帆といえば、これ」という武器を見つけたいと思っています。

──河野さんといえばダンスというイメージもありますが?

河野 確かに小さい頃からダンスは習っていましたけど、う~ん……ダンスではない何かも見つけたいです。

大田 私はもともとセンター願望はなかったんですけど、研究生公演でセンターをさせていただいたことで「もっとパフォーマンスを向上させたい」という気持ちが強くなりました。あとは公演以外でも、ロケや演技のお仕事に挑戦したり、新YNNの『熱血!ハイスクールウォーズ』という番組で謎の役柄をやらせてもらって(笑)、視野が広がったのでどんどん新しいことにチャレンジしてきたいなと思っています。

──では最後に、今後控えているツアーや9周年コンサートに向けての意気込みを聞かせてください!

大田 私は最近大きな会場でライブをするのがすごく楽しいなと感じるようになりました。なので、今回ツアー選抜に選んでいただけてとてもうれしいです。これは個人的な想像なんですけど、頑張り次第では9周年コンサートで研究生の昇格が発表される可能性もあるんじゃないかなと思っているんですよ。なので、そこに向けてしっかり自分をアピールしていきたいです!

河野 私は今回ツアー選抜に入れず、悔しい思いがあります。
でも、だからといって落ち込んでいる暇はないし、9周年コンサートではしっかり自分をアピールしたい! 私は髪を短く切ったことでファンの方が増えたというか、握手会の部数も増えたので、もっとたくさんの方に興味を持ってもらえるようにSNSでも発信していきたいなと思っています。

東 私自身この1年で大きく変われたので、成長した姿をファンのみなさんにお見せしたいです。そして、NMB48は10周年で京セラドームに立つという目標があるので、9周年コンサートでは「NMB48はこれからやぞ!」という勢いやパワーをみなさんに伝えたいです!

(取材・文/左藤豊)
▽河野奈々帆(かわの・ななほ)
2002年5月18日生まれ、大阪府出身。A型。162センチ。チームN所属。ドラフト3期生。ニックネームは「ななほ」。

▽東由樹(あずま・ゆき)
1996年2月17日生まれ、兵庫県出身。O型。160センチ。チームBII所属。
2期生。ニックネームは「ゆきつん」。

▽大田莉央奈(おおた・りおな)
2003年3月12日生まれ、大阪府出身。161センチ。ドラフト3期研究生。ニックネームは「りいちゃん」。
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