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「草なぎさんとは『青天を衝け』という大河ドラマでご一緒して、とても魅力的な方だと思っていました。『青天を衝け』で草なぎさんが演じた徳川慶喜は、何を考えているのか分からない複雑な役だったんですが、見事に演じていただきました」
2021年に放送された大河ドラマ『青天を衝け』で、草なぎは徳川慶喜を好演。主人公・渋沢栄一に関わる重要人物かつ、謎めいた難しい役どころを見事に演じきった。当時の印象を、福岡チーフプロデューサーはこう語る。
「普段の草なぎさんはギターを弾いていたりして、音楽やリズムというものが大好きな方なんだなあと思っていました。お話をしてみて、とっても明るくてチャーミングな方だなと。その時に、草なぎさんに明るくて前向きな役や音楽に関わる役があったらぴったりだなと思ったんです」
確かにこれまで草なぎが演じてきた役柄は、感情の起伏が少ない人物や、クールでミステリアスな人物が多かった印象だ。そんな草なぎが『ブギウギ』で演じているのが、まさに福岡氏が「草なぎさんにぴったり」と思い描いていた“明るくて前向き”な人物・羽鳥善一だ。
「羽鳥善一という人物を描く上で、音楽が好きでどんなときも前向きに進んでいく明るさはすごく大事な部分でした。草なぎさんはこちらが思った以上に、羽鳥善一の音楽への愛と人への愛をしっかり出してくれたと思います。
さらに撮影現場での草なぎの印象を聞くと、裏表のない優しさや、胸に秘めた情熱を感じるこんなエピソードを教えてくれた。
「撮影現場でも『撮影どんどんやろうよ!撮ろうよ!本番いこうよ!』『趣里ちゃん今のお芝居すごい良かったよ!』とすごく明るく前向きなのが印象的です。僕にも『いやあ、ブギウギ最高ですね、最高ですよ、最高だ!今日も頑張ろう!』みたいな感じで(笑)。撮影は大変ですしキツいところもあるんですが、周りに『頑張ろう!良かったよ!』と声をかけて、『前向きにいこうぜ!』と現場を回してくれていました」
カメラが回っていないところでの草なぎの姿に、どこか羽鳥善一のエッセンスも感じられる。草なぎ本人が持つ芯の強さと明るさが、羽鳥善一というキャラクターによってさらに引き出されたのかもしれない。
「羽鳥善一という役は、草なぎさんにとってすごくやりがいのある役になったんじゃないかなと思っています」
どんな場面でも明るく真っ直ぐな羽鳥善一の姿に救われた視聴者も多いはず。制作陣と草なぎが愛とこだわりを持って創り上げた“羽鳥善一”から、今後も目が離せない
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