小5から空手をはじめ、ガンプラ改造ではコンテストで入賞、描いた絵はゲームの敵キャラに採用されるなど、多彩な才能の持ち主としても知られる北川愛乃に、初選抜の感想から趣味の話、そして世界一怖いというお父さんの話までを聞いた。
(※高畑の「高」は「はしごだか」が正式表記)
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──初選抜入りした北川さんの、今の率直な感想を聞かせてください。
北川 もともと私はSKE48が大好きでずっと入りたいと思っていたんです。テレビやドキュメンタリーを見るのはもちろん、全国握手会にも行っていました。そんな私からすると、SKE48に入れたこと自体が奇跡だと思っていたし、しかも選抜に入れるなんて。最初に発表されたときは、完全にドッキリだと思いました(笑)。なかなか受け止められなかったです。それだけ嬉しかったです。
──どんなシチュエーションで選抜入りを聞かされたんですか。
北川 握手会の前に、私だけ事務所に呼ばれたんです。怒られるのかな、と思って行ったら、よくドッキリを仕掛けてくださるスタッフさんがいらして、これはドッキリが来るなと思っていたんです。だから、選抜入りって言われたとき、ドッキリ用のリアクションをしなきゃって無理矢理作っちゃったんです(笑)。
──選抜入りを実感できたのはいつ頃からですか?
北川 MVの撮影が始まってからですね。これはさすがに本当なんだなって、だんだん嬉しさが込み上げてきました。
──それはよかったですね。ここからは北川さんのパーソナルについて聞いていきたいのですが。もともとアイドルにはいつから興味があったんですか。
北川 昔『スター姫さがし太郎』(2010年9月~2011年9月までテレビ東京・TXN系で放送されていたバラエティ番組)という番組があって、そこにMCでSKE48のメンバーが出ていたんです。松井玲奈さんが本当に可愛くて大好きになって、そこからSKE48にどんどん興味を持ちました。でも私は地元が大阪だったので、なかなか名古屋の劇場公演には行けなかったんです。そんな時に、NMB48劇場でSKE48研究生の出張公演があって観に行ったんです。(斉藤)真木子さんや古畑奈和さんたちが踊っている姿を生で観て、すごい!って感動しました。
──それはいくつくらいですか。
北川 小6とかだったと思います。その劇場公演を観て、私もアイドルやりたい!って思ったんです。だから、今一緒に活動していることがすごく嬉しいんです。
──もともと歌やダンスはやっていたんですか。
北川 はい。歌ったり踊るのは大好きで、どちらもスクールに通っていました。オーディションは、最初にSKE48を受けたんですけど受からなくて。それからは受けられるオーディションは受けていました。自分の実力だと受けるオーディションを選べる身分ではないと思ったので。でも、なかなか受からなくて、高校1年生ぐらいの頃にこれはもう無理かなと思ったんです。それでこれで最後にしようと思ってSKE48の8期生オーディションを受けたんです。そうしたらその最後のチャンスで合格できて。
──おめでとうございます。ちなみに、北川さんの性格はどんなタイプですか。
北川 結構静かです。学校だとたくさんの友達といるよりも、2~3人とか少人数でいるタイプですね。わーってさわぐのではなく、一歩引いているというか。ちょっと殻を破れない、猫被っているタイプでした。だけど、そんな自分が嫌で、途中からは積極的に学級委員とか生徒会に入ったりしました。
──空手をやっていたとか。
北川 はい。小5から、フルコンタクトの極真空手を始めました。福岡から大阪に引っ越したときに、自分の身を守るために始めたら?ってお父さんが言い出して、お兄ちゃんと一緒に始めたんです。
──護身のためだったんですね。
北川 そうなんです。お父さんがすごく熱心で。週1で空手の稽古だったんですけど、毎日家の前でお兄ちゃんとトレーニングすることになったんです。家の周りを走ってミット打ちして組手して、雨の日は家の中で筋トレしてっていう。今考えると何をしていたんだろうと思います(笑)。
──そのまま強さを求める方向にはいかなかったんですか。
北川 もちろん一生懸命練習しましたし、試合に勝てると嬉しかったですけど、だんだん他の人が強くなってきて勝てなくなってきたんです。やっぱり痛いし、本当にやりたいことはこれじゃないなって気づいて(笑)。そのときにちょうどアイドルを知ったので、そっちの道に行きたいなと思いました。
──極真の痛みがアイドルを教えてくれたと(笑)。
北川 そうですね。
──空手を通じて強くなった精神力は、アイドル活動でも活かされませんか?
北川 確かにありますね。特技として空手を使えますし、やっぱり根性とかメンタルが鍛えられたので、バラエティ番組で根性を競う勝負で活躍できたりします。いつも、絶対負けられないって気持ちを持って活動しているので、そういう部分でも空手で鍛えた時間は意味があったと思いますね。でも、空手以外でもお父さんは鬼のように怖かったんです。
──そんなにお父さんは怖いんですか。
北川 はい、世界一怖いと思っています(笑)。昔は毎日のように怒られていて、門限ちょっと過ぎると玄関の前に立たされて家に入れてくれないとか。
──昭和じゃないですか(笑)。
北川 お父さんがおじいちゃんに厳しく育てられたので、北川家では代々受け継がれているそうです(笑)。
──ビッシビシに厳しいスパルタ家族であると。
北川 はい。でもそのおかげで時間を守るとか嘘はつかないとか、大切なことが今もちゃんとできています。私自身、それは大事なことだと思って生きています。昔は怒られすぎてお父さんのことちょっと嫌いだったけど(笑)、今はありがたい気持ちでいっぱいです。
──でもそんなに厳しいお父さんだと、アイドルをやりたいって言ったら反対されそうです。
北川 それは、私も不安に思いました。でもお父さんは、“愛乃がやるって決めたものは全力で応援する”って言ってくれました。“なんでもやれ!”って。今も、両親は全力で応援してくれていますし、それは本当に有り難いと思っています。
──ただ、やるからにはしっかりやれよって言われましたか。
北川 ハイ(笑)。それはひしひしと感じます。自分でも、簡単にはへこたれないぞって覚悟はありますね。
──気合いが入っていますね。あと、北川さんは絵を描くのが得意だとか。
北川 そうです。小さい頃から絵を描くのが好きでした。昔は可愛らしい絵を描いていたんですけど、いつからかピカソみたいな絵って言われるようになったんです(笑)。
──ご自身では変わった絵という意識はない?
北川 そうですね。メンバーの絵を描くことが多いんですけど、私は見えている通りに描いているんですよ。でもなぜか笑われて、 “画伯”って言われます(笑)。
──自分には見えている通りで、みんなの目がおかしいみたいな?
北川 そう思っています(笑)。その絵を評価してくださる方もたくさんいてくださって、今はそれを武器にしています。全メンバーの絵を描いた北川画伯展示会をやらせてもらったり、「SKE48 Passion For You」ってゲームの次の敵キャラを私が描くお仕事もいただいたんです。自分のイラストがお仕事につながるのが本当に嬉しいです。
──それはすごいです。
──さらに北川さんはガンプラ改造もお好きとか。
北川 はい、それはお父さんの影響ですね。お父さんが『オラザク』(ホビージャパン主催の全国ガンプラコンテスト)に出品したりしていて、家族でハマっています。私とお父さんが一緒に作ったのも入賞して、お兄ちゃんも入賞しました。
──入賞作品のアッガイは、かなりの仕上がりです。
北川 ありがとうございます。私がリラックマが好きで、アッガイを改造してリアッガイっていうのを作って入賞できました。
──細いところにこだわっちゃう人ですか。
北川 そうですね。そこは絵と似てて、結構こだわりが強くなっちゃうんです。最近だと、ザクヘッドを改造して、自分のサイリウムカラーの水色とピンクで塗装しました。
──好きなモビルスーツは?
北川 ドムが好きです。
──では最後に、北川さんのアイドルとしての将来の目標を聞かせてください。
北川 今回選抜メンバーに選んでいただけて、今まで頑張ってきた努力が報われたのかなって思えたんです。高橋みなみさんがおっしゃっていた“努力は必ず報われる”っていうのを本当に感じられたんです。なので私も、夢を諦めず、頑張って努力したら絶対に報われるんだよっていうことを伝えられたらなって。夢に向かって頑張っている人に、希望を与えられるアイドルになりたいです。
▽SKE48 26thシングル『ソーユートコあるよね?』
1月15日(水)発売
詳しくはコチラ
▽SKE48 アリーナ・コンサート開催
SKE48 Valentine’s Day Live 2020 ~CHOCOLATE~
2020年2月15日(土)静岡エコパアリーナ
SKE48 White Day Live 2020 ~Candy? or Cookie?~
2020年3月15日(日)横浜アリーナ
http://2020arena.ske48.co.jp/