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過去にも女性芸人がグラビアに挑戦するケースは少なからずあったが、これほど本格的に「グラビアで売れた」のは史上初といっていいだろう。なぜアンゴラ村長のグラビアはウケているのか、その秘密を解き明かしてみたい。
にゃんこスターのボケを担当するアンゴラ村長は、2017年の「キングオブコント」で披露した縄跳びネタで爆笑をさらい、準優勝を飾ったことをきっかけにブレイク。当時から、かわいらしルックスで男性人気が高かった。
そうしたビジュアル人気を買われ、2024年5月、20代最後の日にデジタル写真集『151センチ、48キロ』(講談社)をリリース。タイトルは本人の当時の身長と体重に由来し、写真集のためにボディを無理にシェイプするといったことはなく、自身にとって健康に過ごせる「標準体型」(※健康的な体格のことを指し、BMIが22前後の理想体重を維持していると統計的に一番病気にかかりにくいとされる)をそのまま生かした内容となった。
これが異例の1万6000ダウンロードを記録し、出版社も驚くほどの大ヒットとなった。
デジタル写真集は紙の写真集に比べて発売するためのハードルが低く、多くのグラビアアイドルやコスプレイヤーらがリリースしている。競争が激しいだけに大きな売り上げにはなりづらく、出版関係者によると「1000ダウンロードで及第点。2000ダウンロード以上でヒット作扱い」とされている。そう考えると、アンゴラ村長のデジタル写真集がいかに驚異的な売り上げだったのかが理解できるだろう。
このヒットを受けて発売されたのが、「最初で最後」と銘打った紙の写真集『標準体型』だ。
これに対して、ネット上では以下のような称賛の声がわき起こっている。
「いろんな写真集見てるけど、標準体型って感じはなかなか出会えない」
「可愛さや綺麗さ、そして色気や無邪気さ、アンゴラ村長の良さがいっぱいでした」
「健康体でリアリティがあって親しみやすいところがすごくいい」
彼女のグラビアがここまで支持される理由としては、標準体型に象徴される「普通さ」が大きく寄与したと指摘されている。
グラビア写真集というと、プロポーション抜群の女性タレントたちが作品のために体重を落としたり、筋トレに励んだりといった自分磨きを重ね、圧倒的なスタイルを披露しているというイメージが強い。魅せる体を追求するのは当然かもしれないが、スタイルを磨きすぎると、どこか現実離れした印象になってしまうのも事実だ。
そんななか、もともと親しみやすいルックスで人気があったアンゴラ村長が、ありのままの「標準体型」でグラビアに挑戦したことで、大きな独自性とインパクトが生まれた。
実際、本人も7月19日付の「集英社オンライン」のインタビュー記事で、「普通さ」について以下のように語っている。
「(自分には)特別な能力もなく、強烈なキャラクターがあるわけでもない。それがここへ来て『普通である』ことが売りになったんです。写真集のタイトルでありコンセプトでもある体型のことに限らず、雰囲気とかも含めて、『親近感がいい』という声もたくさんいただいて。才能だらけの芸能界の中では、普通であることが逆に珍しくなって、まさかこんなに評価されるとは……」
才能あふれる人間が集まった芸能界では、むしろ「普通さ」が大きな武器になる。とくにグラビアの世界では、昔から「身近にいそうな、きれいなおねえさん」「同級生にいそうな可愛い女の子」といったイメージの需要が一定数あった。
もともと親しみやすさがあったアンゴラ村長が「自然体ボディ」を披露したことで、その需要と見事に合致し、グラビア人気が爆発したといえそうだ。つまり彼女は「普通さ」を才能にしてしまったのである。
さらに最近はSNSで「#健康体型界隈」というハッシュタグが盛り上がるなど、一般女性の間でも健康的な「標準体型」への関心が高まっている。「標準体型」を前面に打ち出したアンゴラ村長は「健康体型界隈」の象徴的存在ともいえ、それに伴って女性からの支持が広がったともみられている。
アンゴラ村長の写真集がヒットしたことで、他の女性芸人たちも続々とデジタル写真集をリリースするなど、お笑い界ではにわかに「女性芸人グラビアブーム」の様相を呈しており、そうした面でも彼女の影響力は計り知れない。
グラビアとの「二刀流」芸人の旗手として、「標準体型」ブームの象徴として、今後も目の離せない存在となりそうだ。
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