女性アイドルグループ「TiiiMO」のAyaNon(あやのん)が4月13日、自身のXで東京大学大学院へ入学したことを報告した。3月24日には慶應義塾大学法学部を卒業したことも明かしており、今後について「芸能と学業の両立も頑張っていきます」と意気込んでいる。
アイドルらしからぬ"超高学歴"に驚きの声が広がったが、近年は高学歴アイドルが目立つようになっている。

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その象徴的な存在のひとりが、女性アイドルグループ「Mirror,Mirror」の雲丹うにだ。雲丹は東京大学理学部を卒業し、東京大学大学院も修了。大学院修了後はいったんメガバンクに就職したが、アイドルに専念するため、約4カ月で退職したという。クイズ番組『ネプリーグ』(フジテレビ系)や『呼び出し先生タナカ』(同)などへの出演歴もあり、「高学歴」が単なるプロフィールではなく、活動の幅を広げる要素になっている。

坂道グループにも、高学歴メンバーは少なくない。元乃木坂46の山崎怜奈は郁文館中学校、郁文館高等学校を経て、慶應義塾大学環境情報学部を卒業。その知性を活かし、情報番組やクイズ番組などにも出演している。同じ元乃木坂46の矢久保美緒は明治学院大学、北川悠理は慶應義塾大学経済学部を卒業している。櫻坂46の現役メンバー・勝又春は、今年3月に京都大学農学部を卒業したことを報告した。

高学歴アイドルを語るうえで外せないのが、旧帝大卒メンバーが集まった女性アイドルグループ「学歴の暴力」だ。なつぴなつ(東京大学大学工学部卒・同大学院修了)、あずきあず(名古屋大学情報文化学部卒、同大学院修了)、あろえあろ(京都大学文学部卒)、らむむらむ(北海道大学農学部卒・同大学院修了)の4人で構成され、日頃は会社員として働きながらアイドル活動を続けている。


彼女たちは「恋愛ではキラキラした私文女子に負けてしまう」「高学歴という武器で現代をたくましく生き抜いてやる」といった、高学歴女子ならではの苦悩や思いを楽曲の歌詞に反映させているのが特徴だ。高学歴とアイドルという、一見離れて見える属性をあえて看板にした彼女たちの存在は、学歴が個性として打ち出せるものになっていることを象徴している。

男性アイドルに目を向けても同じ流れがある。Snow Manの阿部亮平は上智大学工学部卒・同大学院修了、Hey! Say! JUMPの伊野尾慧は明治大学大学工学部卒・同大学院修了、timeleszの篠塚大輝は一橋大学在学中、ジュニアの本髙克樹は今春に早稲田大学大学院創造理工学研究科の博士課程を修了し、最短年数ストレートで博士号(工学)を取得した。男女ともに「高学歴アイドル」は異色枠ではなく、アイドルの現実的なキャリア像のひとつになりつつある。

なぜ高学歴アイドルが増えているのか。その理由のひとつは、アイドルの仕事の幅が広がったからだろう。かつては歌番組やバラエティ番組が中心だったが、現在はクイズ番組や情報番組、教養系番組などに出演する機会も増えている。阿部亮平のように、知性を打ち出して支持を広げるケースもあり、学歴はアイドルの新たな"武器"になった。

もうひとつは、学歴の高さが「努力の証明」として受け取られやすいことだ。現在のアイドル市場は競争が激しく、差別化が重要になる。「勉強も芸能も手を抜かなかった」というストーリーは、「まじめで努力家」というアイドルらしいイメージに説得力を持たせる。


さらに近年は、芸能活動をしながら一般社会に戻った後のセカンドライフを考えるという発想も珍しくなくなった。アイドル界の仕組み的にも、ソロアイドル中心で売れたら目いっぱい仕事を詰め込まれて大学どころではなかった昔と比べると、近年は学業との両立がしやすくなっている面がある。また、SNSや動画配信、インタビュー記事などを通じてアイドル本人の考え方や経歴が可視化され、高学歴という要素も、以前より見えやすい個性になったと言えるだろう。

高学歴アイドルの増加は、単なる"学歴自慢"として片づけられる話ではない。学歴があるからアイドルとして優れているわけではないが、歌やダンス、キャラクターに加え、知性や言葉の力、将来設計まで含めて支持される時代になったことは確かだろう。高学歴アイドルが目立つようになったのは、アイドルという存在そのものが、以前よりずっと多面的に見られるようになったからではないだろうか。

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