『オルカン思考 世界経済を味方につける「長期投資」の教科書』は、個人投資転換期の今、注目される「全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」を生み出した代田秀雄氏による初めての著書です。投資の基本に加え、得た資産をどう使うかという“出口戦略”まで丁寧に解説しています。
本書の一部を抜粋してご紹介します。
○米国株式市場に投資したいならS&P500です。

まず前提として、S&P500とFANG+は、商品特性がまったく違います。

S&P500は、米国株式市場の中でも代表的な約500社に、時価総額加重で算出した指数です。これに連動するファンドに投資することは、世界で最もダイナミズムのある米国株式市場全体に投資することと、ほぼ同義だと考えていいでしょう。企業が勝ち残るかを予想するのではなく、米国市場そのものの成長に委ねる投資です。

一方、FANG+は性格がまったく異なります。

これは、米国市場の中から「現時点で成長性が高いと考えられる」特定の銘柄で構成された指数であり、これに投資することは市場全体への投資とは異なります。あらかじめ選ばれた少数の企業に賭ける、明確にアクティブな色合いの強い投資です。

集中投資は、短期的には市場を大きく上回るリターンを上げる局面があります。実際、そうした局面があるからこそ、注目を集めやすいのも事実です。しかし、長期にわたって市場に勝ち続けられるかどうかは別の話です。
環境の変化や競争によって、主役が入れ替わる可能性は常にあります。

整理すると、

S&P500:米国株式市場そのものに投資する
FANG+:特定の成長企業に集中投資する

という違いになります。

どちらがよい・悪いというよりも、市場を買いたいのか、テーマや企業に賭けたいのか。そのスタンスの違いを理解したうえで選ぶことが重要だと思います。

オルカン思考の延長線上でいえば、S&P500は「市場に投資する」選択肢の一つですが、FANG+は明確に「市場から離れる」投資だ、という位置づけになるでしょう。

○『オルカン思考 世界経済を味方につける「長期投資」の教科書』(著:代田秀雄/学研ホールディングス)

2024年の新NISA開始以降、年間の投信資金流入額15兆3400億円のうち、約2兆3550億円(約15%)がeMAXIS Slim(イーマクシススリム) 全世界株式(オール・カントリー)・通称:「オルカン」に集中しました。そんなオルカンの生みの親が、投資についての考え方を徹底的に解説します。

投資におけるリスクとはなにか?

なぜ短期投資が危険なのか?

インデックス投資とは?

パッシブ運用とは?

高配当株との付き合い方とは?

「オルカン」に込められた思いとは?

…など、株や投資に関する教養、そして激動の時代を乗り切る知識を身につけましょう。
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