ただでさえプロのサッカー選手への道のりは熾烈を極める中、双子で生まれ、揃ってプロ選手になるとすれば、それは一体どれだけのことであろうか。
この世に双子が誕生する確率は100人に1人、つまり1%と言われている。

森﨑和幸/森﨑浩司(1981年5月9日生まれ)
森﨑和幸(2018年引退)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:サンフレッチェ広島(1999-2018)
森﨑浩司(2016年引退)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:サンフレッチェ広島(2000-2016)
森﨑ツインズは、サンフレッチェ広島(当時J1)でプロ選手としてのスタートを切り、他クラブには移籍することなく同クラブを支え続けた。2人ともすでに引退しているが、現在も広島と関わりを持っている。兄の和幸はクラブのリレーションズマネージャー、弟の浩司はアンバサダーを務めている。
佐藤寿人/佐藤勇人(1982年3月12日生まれ)
佐藤寿人(2020年引退)
- ポジション:FW
- 所属クラブ歴:ジェフユナイテッド市原・千葉(2000-2003)、セレッソ大阪 (2002・千葉からのレンタル)、ベガルタ仙台(2003・千葉からのレンタル、2004)、サンフレッチェ広島(2005-2016)、名古屋グランパス(2017-2018)、ジェフユナイテッド千葉(2019-2020)
佐藤勇人(2019年引退)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:ジェフユナイテッド市原・千葉(2000-2007、2010-2019)、京都サンガ(2008-2009)
ジェフユナイテッド市原・千葉(当時J1)でプロスタートを切った佐藤ツインズ。2007年に双子揃ってAFCアジアカップ2007予選のイエメン戦で代表デビューを果たし、日本サッカー史上初となる双子選手の国際Aマッチ同時出場という記録を樹立。兄の勇人はサッカー人生のほとんどを千葉に捧げたが、弟の寿人は多くのクラブでプレーし、引退を迎える直前に千葉へ戻っている。
黒木晃平/黒木恭平(1989年7月31日生まれ)
黒木晃平(ロアッソ熊本)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:サガン鳥栖(2010-2014)、ロアッソ熊本(2013-2014・鳥栖からのレンタル、2015-)
黒木恭平(2021年引退)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:サガン鳥栖(2011-2013)、愛媛FC(2013・鳥栖からのレンタル)、ヴェルスパ大分(2014)、レノファ山口(2015-2016)、大分トリニータ(2017)、鹿児島ユナイテッド(2018)、京都サンガ(2018・鹿児島からのレンタル、2019-2021)
黒木ツインズは共にサガン鳥栖(当時J2)でプロ選手契約をし、2013年にそれぞれ異なるクラブにレンタル移籍。弟の晃平はロアッソ熊本(当時J2)に移り、J3降格の時を含め(2019-2021)現在も同クラブを支えている。一方、兄の恭平は愛媛FC(当時J2)に貸し出された後複数のクラブに移籍し、2021年京都サンガ(当時J2)を最後に引退を迎えた。
岸田和人/岸田翔平(1990年4月3日生まれ)
岸田和人(レノファ山口)
- ポジション:FW
- 所属クラブ歴:町田ゼルビア(2013-2014)、レノファ山口(2014・町田からのレンタル、2015-)、いわてグルージャ盛岡(2020・山口からのレンタル)
岸田翔平(ラインメール青森)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:サガン鳥栖(2012-2016)、V・ファーレン長崎(2015-2016・鳥栖からのレンタル)、大分トリニータ(2017-2018)、水戸ホーリーホック(2019-2021)、ラインメール青森(2022-)
岸田ツインズは一度も同じクラブには所属せず、J2リーグを主戦場にライバルとして戦ってきた。2人がスタメンとして最後に勝負したのは2019年8月4日。兄の和人がレノファ山口、弟の翔平が水戸ホーリーホックに所属時だった(試合は1-0で山口の勝利)。現在、和人は未だに山口でプレーし、翔平は日本フットボールリーグ(JFL・3部)のラインメール青森に所属している。

松田力/松田陸(1991年7月24日生まれ)
松田力(愛媛FC)
- ポジション:FW
- 所属クラブ歴:大分トリニータ(2013)、名古屋グランパス(2014-2016)、ジェフユナイテッド千葉(2015・名古屋からのレンタル)、アビスパ福岡(2017-2019)、ヴァンフォーレ甲府(2020)、セレッソ大阪(2021)、愛媛FC(2022-)
松田陸(セレッソ大阪)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:FC東京(2014-2015)、セレッソ大阪(2016-)
松田ツインズ。兄の陸は2016年以来セレッソ大阪のスタメンDFを務め、その間弟の力は数々のクラブを渡り現在はJ3の愛媛FCに所属している。2021年は兄弟揃ってC大阪でプレーしたこともあるが、力はスタメン出場機会がほとんど与えられず、1シーズンで同クラブを退団することとなった。
キローラン菜入/キローラン木鈴(1992年4月7日生まれ)
キローラン菜入(2021年引退)
- ポジション:GK
- 所属クラブ歴:東京ヴェルディ(2011-2014)、ギラヴァンツ北九州(2012・東京Vからのレンタル)、松本山雅(2015-2016)、鹿児島ユナイテッド(2017)、ティアモ枚方(2018-2021)
キローラン木鈴(VONDS市原)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:東京ヴェルディ(2011-2015)、ギラヴァンツ北九州(2012・東京Vからのレンタル)、ブラウブリッツ秋田(2015・東京Vからのレンタル)、ヒラル・ベルクハイム(2016)、鈴鹿ポイントゲッターズ(2017-2020)、VONDS市原(2021-)
キローラン兄弟は共に東京ヴェルディ(当時J2)でスタートを切り、2012年に同じタイミングでギラヴァンツ北九州(当時J2)へレンタル移籍をした。ヴェルディ退団後の2015年、弟の菜入は出場機会をほとんど掴めず、JFLのティアモ枚方を最後に引退。兄の木鈴は、ドイツ4部のヒラル・ベルクハイムでの海外挑戦も経て、現在は関西サッカーリーグ(4部)のVONDS市原でプレーしている。
星広太/星雄次(1992年7月27日生まれ)
星広太(鹿児島ユナイテッド)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:鹿児島ユナイテッド(2015-2019、2022-)、SC相模原(2020-2021)
星雄次(アルビレックス新潟)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:福島ユナイテッド(2015)、レノファ山口(2016-2017)、大分トリニータ(2018-2020)、アルビレックス新潟(2021-)
星ツインズは、横浜F・マリノスなどで共にユース時代を過ごし、同じ鹿児島ユナイテッド(当時JFL)でプロ選手としてのスタートを切ると、2016年に歩む道が分かれた。2人がライバルとして戦った最後の試合は、2021年4月4日に行われたJ2アルビレックス新潟とSC相模原の対戦だ(結果は2-2)。現在は、兄の広太が鹿児島(J3)に復帰したため、2人は異なるリーグで戦っている。

西谷和希/西谷優希(1993年10月5日生まれ)
西谷和希(徳島ヴォルティス)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:栃木SC(2016-2019)、徳島ヴォルティス(2020-)
西谷優希(栃木SC)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:ヒラル・ベルクハイム(2014-2017)、TuSエルンテブリュック(2017-2018)、栃木SC(2018-)
栃木出身の西谷ツインズ。弟の和希は地元の栃木SCでプロスタートし、兄の優希は海外へ旅立つことを選択。当時ドイツ5部のヒラル・ベルクハイムと4部のエルンテブリュックでプレーした優希だったが、格上リーグに参入できず、2018年に栃木で和希と合流した。その後2020年に和希は徳島ヴォルティスに移籍し、現在2人はJ2でライバル同士となっている。
神谷凱士/神谷椋士(1997年6月16日生まれ)
神谷凱士(藤枝MYFC)
- ポジション:DF
- 所属クラブ歴:川崎フロンターレ(2020-)、藤枝MYFC(2022-・川崎からのレンタル)
神谷椋士(カマタマーレ讃岐)
- ポジション:FW
- 所属クラブ歴:カマタマーレ讃岐(2020-)、FC刈谷(2021)
プロスタートを切ったばかりの神谷ツインズ。同じ東海学園大学のサッカークラブでチームメートだったが、兄の凱士は2020年に川崎フロンターレでプロ契約を結び、現在J3の藤枝MYFCにレンタル移籍中。弟の椋士はカマタマーレ讃岐に加入し、現在2人はJ3でライバル同士である。
田部井悠/田部井涼(1999年6月25日生まれ)
田部井悠(ザスパクサツ群馬)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:ザスパクサツ群馬(2022-)
田部井涼(横浜FC)
- ポジション:MF
- 所属クラブ歴:横浜FC(2022)
さらに今年度(2022)プロスタートを切ったばかりの田部井ツインズ。弟の涼は横浜FC(J2)で契約を結び、4月3日に行われたFC琉球戦でプロデビューを果たした。一方、兄の悠は同じJ2リーグのザスパクサツ群馬に加入し、出場のチャンスをまだ掴んでない。