2月17日に開幕を迎える、2023シーズンの明治安田生命Jリーグ。2022シーズン終了後、Jリーグのないオフシーズンの間は各クラブそれぞれ移籍の話題でサッカーファンをにぎわせてた。

そんな中、移籍と同じく発表されるのが、選手の引退についてのニュースだ。

ここでは、2022シーズン限りでの引退が発表となったJリーグの功労者たちをベスト11形式でまとめていく。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

GK:西部洋平(カターレ富山

6クラブを渡り歩いたベテランGK西部洋平。浦和レッズ(1999-2005)ではGK都築龍太、鹿島アントラーズ(2003)ではGK曽ヶ端準、清水エスパルス(2006-2010、2016-2020)ではGK六反勇治と、代表招集歴もある選手たちとポジション争いを繰り広げてきた苦労人だ。自身の出場は無かったが、2007年のアジアカップに臨む日本代表の予備登録メンバーに選出されるなど、国内屈指の実力者であったことは間違いない。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

DF:槙野智章ヴィッセル神戸

Jリーグ随一のムードメーカーDF槙野智章の引退は、所属した各クラブのファン、サポーターでなくても残念に感じることだろう。DFでありながらヘディングでの得点のほかPK、フリーキックのキッカーも務めるほどキック精度も高くFW顔負けの攻撃能力を誇った。試合前のルーティンやパフォーマンスなど「魅せる」を貫いた槙野のスタイルは、これからの日本サッカー界にとっても必要不可欠なものになるに違いない。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

DF:水本裕貴(SC相模原)

ジェフユナイテッド市原・千葉(2004-2007)でオシムチルドレン(イビチャ・オシム監督が重用した選手)の1人にも数えられ、1対1では抜きん出た強さを発揮するDF水本裕貴。結果的に最終年となった昨2022年は、4月に顎の骨折という重傷を負いその時点で現役引退も危惧された。しかし、7月に重傷を乗り越えピッチに戻ると、低迷するチームの為に最後まで戦い続けた。今後、指導者など改めてクラブに関わる際には、所属したクラブも多いことから活躍の場がどこになるのかも注目だ。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

DF:安田理大(松本山雅)

日本代表としても活躍し国内外の10クラブを渡り歩いたサイドバック、DF安田理大もここで引退を決めた。オランダでの武者修行(2011-2013フィテッセ)から国内復帰を果たした2013シーズン以降、短い期間で所属先が代わり、2021シーズンの終了後にはJリーグ合同トライアウトを経て松本山雅へ加入するなど、苦労も多いプロ生活だった。しかし、高精度なクロスとゴール前まで侵入する攻撃能力はいずれも見るものを魅了したと言えるだろう。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

DF:駒野友一(FC今治)

長く日本代表(2005-2014)のサイドバックとして君臨したDF駒野友一。鋭いクロスボールや献身的なスプリント力で、5つのクラブに貢献してきた。2度のFIFAワールドカップ出場という輝かしい実績もあるが、自身2度目の出場となった南アフリカW杯(2010)では、決勝トーナメント1回戦での痛恨のPK失敗という苦い経験も味わった。しかし、能力の高さに疑いの余地はない。今後は自身と同じ堅実かつハイレベルなサイドプレイヤーの育成にも参画してもらいたいものだ。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

MF:富田晋伍(ベガルタ仙台

2005年に加入後、現役生活のすべてをベガルタ仙台に捧げたMF富田晋伍。昨2022シーズンは出場機会が少なく、持ち前のボール奪取能力を発揮できない最終年となった。しかし、選手としてクラブに貢献することは無くなったが、仙台でのクラブコミュニケーター就任が発表されている。今後は、クラブと地域のつなぎ役として活躍を期待したい。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

MF:本田拓也(FC岐阜

大学生ながら五輪代表(2006)でも活躍したMF本田拓也は、FC岐阜で選手としてのキャリアを終え、同クラブで指導者の道に進むことを決めた。球際の強さと前線に付ける的確なパスセンスが最大の持ち味で、攻守に渡ってチームの基軸となれる選手として名を馳せた。今後は指導者として、本田のいぶし銀なプレースタイルを受け継ぐ選手の育成にも期待したい。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

MF:大谷秀和(柏レイソル

ユース時代から柏レイソル一筋を貫いたバンディエラ、MF大谷秀和も引退を迎えた。3度の降格を味わいながらも、クラブを離れることなくキャプテンとしてもチームを鼓舞し続ける姿は、柏のファン、サポーターのみならず多くのJリーグファンから愛されたことだろう。今後のキャリアも当然と言うべきか、柏でのコーチ就任が決まっている。ゆくゆくは監督として柏を率いる姿も見られるのかもしれない。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

MF:藤本淳吾(SC相模原)

プロキャリアをスタートさせた清水エスパルス(2006-2010)では、クラブのレジェンドであるMF澤登正朗(現清水ユース監督)から背番号「10」を引き継いだMF藤本淳吾。Jリーグでは新人王(2006)やベストイレブン(2010、2011)を受賞するなど活躍した藤本も38歳で引退を決めた。今後は横浜F・マリノスのスクールコーチ就任が決まっており、指導者としてどんなキャリアを積むのかが注目だ。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

MF:中村俊輔横浜FC

日本が世界に誇るフリーキックの名手、MF中村俊輔にもついに引退のときが来た。Jリーグではもちろん欧州各国リーグで活躍し、特に現在日本人選手も多く所属するスコットランドのセルティック(2005-2009)では、今なお英雄視されることも多い。元オランダ代表の守護神、GKエドウィン・ファン・デル・サールをはじめ、世界的な名手からゴールを奪った数々のフリーキックは今後も伝説として語り継がれることになるだろう。

2022シーズンで引退したJリーガーベスト11

FW:鄭大世(町田ゼルビア)

Jリーグに助っ人と呼ばれる外国籍選手は多くいるが、元北朝鮮代表FW鄭大世(チョン・テセ)が誇る規格外の身体能力と得点能力は、南米や欧州出身選手と比較しても引けを取らない。主な個人タイトルは2016年のJ2得点王及びJ2MVPのみだ。しかし、得点はもちろんボールを持ったときの存在感から、ファン・サポーターに愛された選手と言えよう。

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