第27節を迎えた2023明治安田生命J1リーグ。優勝争いでは、首位ヴィッセル神戸が敗れる中、追う横浜F・マリノスが引き分け、鹿島アントラーズが勝利で勝ち点を詰めるなど、まだまだ先の読めない展開が続く。
ここでは、そんなJ1第27節で活躍した選手たちを、ベストイレブン形式で紹介していく。

GK:馬渡洋樹(湘南ベルマーレ)
久々にリーグ戦で出番を得た湘南ベルマーレのGK馬渡洋樹。リーグ屈指の攻撃力を誇る北海道コンサドーレ札幌を相手に、見事クリーンシートで起用に応えた(1-0)。自陣でのミスから生まれたピンチにも冷静に相手との距離を詰めながら対応し、強烈なミドルシュートも含め襲い掛かる札幌の攻撃をシャットアウト。残留に向けて貴重な勝ち点3を得る5試合ぶりの勝利に大きく貢献した。

DF:ドウグラス・グローリ(アビスパ福岡)
より上位を目指すためにも、負けられない名古屋グランパスとの1戦に臨んだ第27節のアビスパ福岡。結果は1-0と名古屋の攻撃を完全にシャットアウトして2連勝を果たした。堅守を誇る名古屋のお株を奪うような勝利に、DFドウグラス・グローリは堅実かつ積極的な守備で貢献した。スピードを誇る名古屋のFW永井謙佑に自由を与えないチェックに、簡単にはボールを収めさせない激しい守備でリズムを作らせずウノゼロの勝利を呼び込んだ。

DF:キム・ミンテ(湘南ベルマーレ)
残留争いに巻き込まれている窮地のチームを救うべく、今夏期限付きで湘南ベルマーレに加わったDFキム・ミンテ。第27節では、リーグ2位タイの得点力を誇る北海道コンサドーレ札幌を相手に、高い守備力を見せつけた(1-0)。スライディングでのシュートブロックや鋭い出足で攻撃の芽を摘むなど、経験値の高さを発揮。チームに5試合ぶりとなる勝利をもたらした。

DF:志知孝明(サンフレッチェ広島)
首位ヴィッセル神戸をホームに迎えた第27節のサンフレッチェ広島。優勝争いに加わるためにも、負けられないゲームを2-0とものにし好調ぶりを示した。そんな1戦で鮮やかな先制点を挙げたのがDF志知孝明だ。開始早々、右サイドからのクロスにエリア内で反応するとトラップからの見事なボレーでネットを揺らしゴールをマーク。嬉しい移籍後初ゴールは、首位撃破につながる価値あるゴールとなった。

DF:片山瑛一(柏レイソル)
残留争いのライバルでもある横浜FCとの直接対決に臨んだ第27節の柏レイソル。2-1と接戦をものにして、大きな勝ち点3を手にした。そんな重要な1戦で、序盤から見せ場を作っていたのがDF片山瑛一だ。バー直撃のボレーや縦への推進力、終盤にも正確なフィードでチャンスメイクするなど、好機にも多く絡んで勝利に貢献した。

MF:満田誠(サンフレッチェ広島)
怪我による長期離脱から復帰後、前にも増して好調さを見せているサンフレッチェ広島のMF満田誠。第27節でも首位ヴィッセル神戸を相手に、中盤で起用されると質の高いプレーを連発している。積極的にボールへ絡みチームの2点目をアシストすると、自らも強烈なミドルシュートでゴールを脅かすなど交代するまで存在感を発揮。チームが2連勝を果たす原動力となった(2-0)。

MF:山田康太(柏レイソル)
早々に残留争いから脱出したい柏レイソルは、第27節でライバルである横浜FCと対戦。後半1点差に迫られるも、なんとか逃げ切り2-1と勝利を収めた。前半、果敢にゴールへ迫る攻撃陣の中でも、高い技術を見せていたのがMF山田康太だ。

MF:平岡太陽(湘南ベルマーレ)
4試合勝利がなく、降格圏の最下位でシーズン終盤を迎えている湘南ベルマーレ。是が非でも勝ち点3が欲しい第27節では、MF平岡太陽が値千金のゴールを挙げ北海道コンサドーレ札幌との接戦を1-0で制した。前半終了間際に得たチャンスに、FW大橋佑紀からの丁寧な落としに反応して右足を一閃。低弾道の強烈なシュートを突き刺し先制点を挙げた。まだまだ最下位脱出とはならないまでも、残留に向けて価値ある勝ち点獲得に貢献した。

FW:マルシーニョ(川崎フロンターレ)
2ヵ月もの間勝利のない川崎フロンターレは、第27節でFC東京との多摩川クラシコに臨んだ。なかなかゲームが動かない中、均衡を破ったのは今季怪我で苦しんできたFWマルシーニョだった。左サイドを突き崩し、細かいタッチで相手をかわして最後は丁寧にゴールに収めるシュートで先制点をマーク。結果的にこの試合唯一となる得点を生み出して、チームに7試合ぶりの勝利をもたらした(1-0)。

FW:加藤陸次樹(サンフレッチェ広島)
ヴィッセル神戸を相手に、好調ぶりを見せつけて勝利を収めた第27節のサンフレッチェ広島(2-0)。個人としても加入後に存在感を見せているFW加藤陸次樹は、得点という最高の働きで勝利に貢献している。MF満田誠のクロスを、距離のある中ヘディングで決めてチームに追加点をもたらしたほか、前線で溜めを作る役割も果たし、チャンスメイクにも貢献。首位撃破の立役者となった。

FW:鈴木優磨(鹿島アントラーズ)
先制するも前半のうちに退場者を出してしまい、難しい試合展開となった第27節の鹿島アントラーズ。