柏レイソル所属のブラジル人MFマテウス・サヴィオが、Jリーグ挑戦時の心境を告白。日本とブラジルのファン・サポーターの違いにも言及した。

 サヴィオは、2019年7月にブラジル1部CRフラメンゴから柏へ移籍。当時、柏がJ2リーグの舞台でシーズンを戦っていたこともあり、本人は移籍に乗り気ではなかったとのこと。ブラジルメディア『グローボ』が今月12日に報じたところによると、同選手は「正直なところ、柏へやって来た時の第一印象は良くなかったんだ。欧州挑戦という夢を抱いていたし、J2クラブに行きたくなかったからね。日本サッカーのことはあまり知らなかったけど、調べてみたら、当時アンドレス・イニエスタがヴィッセル神戸でプレーしていたから、ちょっと頭が混乱したよ」と、日本サッカーに対する関心度の低さも明かしたという。

 加入当初は日本でのプレーに対するモチベーションが低かったものの、今や主力選手として活躍しているサヴィオ。

昨季、J1リーグ31試合の出場で7ゴール10アシストをマークすると、今季も開幕から全3試合フル出場と好調を維持している。

 サヴィオが日本で成功を収めた背景には、「他人を敬う」という日本文化があるようだ。同選手は「日本では、ピッチ外でもひとりのプロサッカー選手、アスリートとして周りからリスペクトされるんだ。選手である以前に、ひとりの人間として日常生活を送っているし、家族と街に出かけることもある。その時に悪態をついて試合のことで責める人は、日本にいないね」と、日常生活でストレスを抱えていないことを強調。

 チームの成績不振により、ファン・サポーターからブーイングや抗議を受けることについては「ここ数年間、思うようなシーズンが過ごせていない時に、ファン・サポーターはピッチで僕たちに要求してきた。

チケット代を払って、ユニフォームを買うファン・サポーターは、チームの勝利を見たいと思っているわけだし、もちろん僕たちに要求する権利はあるよ」

 「サッカーがファン・サポーターの情熱をかき立てることは知っている。ただブラジルにいた頃は、バスに石を投げつけたり、爆弾を仕掛けたりする人もいたんだ」と理解を示している。