日本代表MF鎌田大地は以前から今夏退団の可能性が報じられる中、セリエA(イタリア1部)ラツィオとの契約延長を検討している模様。ただクラブ側の提案内容と異なるため、早ければ来週にも退団の可能性があるという。


 今年3月にマウリツィオ・サッリからイゴール・トゥドールへの監督交代により、ベンチ要員から中盤の中心選手へと序列を上げた鎌田。新監督から絶大な信頼を得ているとはいえ、複数のイタリアメディアは先月に「鎌田はすでに退団の意思を伝えている」と報じていた。

 鎌田とラツィオの契約内容について、イタリア紙『イル・メッサジェッロ』は今月6日に「ラツィオは3年間の契約延長という一方的なオプションを有している」とリポート。ただ、選手側の意向について「鎌田は1年間の契約延長を要求している」とした上で、「トゥドール監督のもとでの再起を図るとともに、1年以内にオリバー・グラスナー監督率いるクリスタル・パレスでのプレーを目指しているだろう」と報道。両者の間で乖離があるとして、ラツィオが来週にも同選手の去就について何らかの決定を下す可能性もあわせて伝えた。

 なお、選手側がクラブの3年契約延長という条件を受け入れた場合、年俸は現在と同じ300万ユーロ(約4億9000万円)であるとのこと。
日本代表OBの内田篤人氏は、鎌田の契約延長問題について、インターネット動画配信サービス『DAZN』で先月25日配信開始の「内田篤人のフットボール・タイム」出演時に、以下のように私見を述べていた。

 「俺ならば、年俸が同じだったら嫌だな。『退団します』と伝えて、退団を匂わせて、『年俸もう少し上げて』と言って戻って来るかな。ただ戻れないパターンはたくさんある。『退団する』って言ったじゃないかと(クラブから言われることもある)」

 アイントラハト・フランクフルト在籍時に師弟関係にあったグラスナー監督との再会を望んでいる可能性が報じられた鎌田。契約延長、年俸アップを巡るラツィオとの駆け引きが水面下で行われている。