今月に入ってから、マレーシア代表選手が犯罪組織や暴漢に襲われる事件が相次いでいる。直近では、マレーシア1部ジョホール・ダルル・タクジム(JDT)所属の同国代表MFモハマド・サフィク・ラヒム(36歳)が運転中に何者かに襲われた。


 マレーシアメディアによると、同選手は練習場から帰宅する途中、バイクに乗った2人組から襲撃された。バイクは同選手が運転する車に接近するとハンマーのようなもので車のガラスを割ったが、幸い同選手に怪我はなかったという。

 サフィク・ラヒムは、マレーシア代表として81試合に出場し16ゴールを記録している同国のスター選手。2014年のAFFスズキカップ(現ASEAN三菱電機カップ)ではMFとして初めて得点王に輝き、2015年のAFCカップではJDTの初優勝の原動力となり、自身も大会MVPに選出された。

 暴漢に襲われたサフィク・ラヒムだが、怪我がなかったことは不幸中の幸いだ。マレーシア国内では、今月だけで代表選手が襲われる事件が3件発生している。


 5月2日には同1部トレンガヌFC所属のFWアヒヤール・ラシド(25歳)が武装した強盗に襲撃されて携帯電話と財布を奪われ、頭と足を負傷。

 5月5日夜には、同1部セランゴール所属のFWファイサル・ハリム(26歳)が、ショッピングモールで怪しげなグループから酸をかけられて左半身に大やけどを負った。同選手はマレーシア代表でキャプテンを務めるスター選手だが、今回の負傷の治療のため複数回の手術を受ける必要があり、6か月以上もピッチを離れることを余儀なくされる見通し。現在、左腕と左足の感覚がないとのことで、早期引退の可能性もある。