日経平均は小幅続伸。28日の米株式市場でダウ平均は213.08ドル高と続伸、ナスダック総合指数は+0.84%と続伸。
中国政府による資本市場の活性化策が好感され買いが先行。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を無難に消化した後の長期金利の低下が続いたことも投資家心理を改善させた。米株高を受けて日経平均は110.58円高からスタート。序盤は買いが先行し、早い段階で32389.12円(219.13円高)まで上げ幅を広げた。ただ、前日の大幅反発で買い戻しは一巡していたとみられ、為替の円安基調は続いていたもののその後に失速し、前引けにかけては前日終値近くまで戻した。中国・香港株の上昇を背景に午後は持ち直す場面もあったが、週末の米雇用統計を控えるなか積極的な売買は手控えられ、大引けにかけては再び失速する展開となった。
大引けの日経平均は前日比56.98円高の32226.97円となった。東証プライム市場の売買高は11億9509万株、売買代金は2兆7806億円だった。セクターでは電気・ガス、不動産、小売が上昇率上位に並んだ一方、電気機器、卸売、鉱業が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の67%、対して値下がり銘柄は29%だった。
個別では、東京電力HD
<9501>、
北海道電力<9509>、四国電力
<9507>のほか、イーレックス
<9517>など電気・ガスセクターが軒並み上昇。東証スタンダードではウエストHD
<1407>が急伸した。
小田急電鉄
<9007>や
JR西日本<9021>の陸運のほか、パンパシHD
<7532>、マツキヨココカラ
<3088>、三越伊勢丹HD
<3099>など前日大幅に売られたインバウンド関連には買い戻しの動きが見られた。ほか、三井不動産
<8801>、三菱地所
<8802>、野村不動産
<3231>の不動産セクターが堅調。三井ハイテック
<6966>、そーせいG
<4565>、東和薬品
<4553>、相鉄HD
<9003>、住友重機械
<6302>などは証券会社のレーティング格上げの動きが好感された。ダイドーG
<2590>は好決算を材料に大幅高。東証プライムの値上がり率上位にはネットプロHD
<7383>、Sansan
<4443>、サイボウズ
<4776>など中小型グロース(成長)株が入った。
一方、レーザーテック
<6920>、ディスコ
<6146>、ルネサス
<6723>、キーエンス
<6861>、
ソニーG
<6758>、イビデン
<4062>、村田製
<6981>、ローム
<6963>などハイテクが全般軟調に推移。
三井物産
<8031>、
三菱商事<8058>、丸紅
<8002>の商社のほか、豊田合成
<7282>、
マツダ<7261>、デンソー
<6902>など輸送用機器セクターなども冴えなかった。