トランプ関税の一カ月延期を材料に東京市場は買い優勢で取引を開始した。前日の大幅安の反動もあり、日経平均は39000円台を回復してスタートした。ただ、買い一巡後は決算発表の本格化で個別物色が強まったほか、米国による対中関税が発動されたことなどから上値が重くなり、日経平均は39000円台を割り込んで取引を終えた。
大引けの日経平均は前日比278.28円高(+0.72%)の38798.37円となった。東証プライム市場の売買高は21億4669万株。売買代金は4兆8961億円。業種別では、非鉄金属、繊維、電気機器、輸送用機器、その他製品などが上昇した一方、空運、水産・農林、石油・石炭、精密機器、陸運などが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は52.3%、対して値下がり銘柄は43.9%となっている。
日経平均採用銘柄では、業績は弱かったものの、大規模な自社株買いを発表した京セラ<6971>が大幅高となったほか、今期純利益見通しの上方修正を発表したヤマトホールディングス<9064>も買われた。
一方、今期純利益予想の大幅な下方修正を発表した三菱自動車<7211>が急落したほか、ヤマハ発動機<7272>も業績が嫌気されて売り優勢となった。また、ニチレイ<2871>、キッコーマン<2801>、ニトリホールディングス<9843>など円高メリット銘柄の一角がさえない。このほか、あおぞら銀行<8304>、良品計画<7453>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>などが売られた。