日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。マーベルテクノロジーが20%近く下落した。これについては時間外取引での下げで織り込まれている状況ではあるが、エヌビディアなど他の半導体株に売りが広がっていたこともあり、改めて半導体株への重荷になりそうである。トランプ政権による関税政策に大きく振らされる状況が続いており、メキシコ、カナダへの猶予措置においても好感した動きは限られそうである。為替市場では円相場が1ドル=147円台後半へと円高に振れて推移していることも神経質にさせそうだ。
昨日の日経平均株価は続伸となったが、ボリンジャーバンドの-1σ水準が抵抗線として意識されている。日経225先物はナイトセッションで-2σを下回って終えていることもあり、売り一巡後は-2σ水準での底堅さを見極めたいところである。ただし、米国では雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な買いは期待しづらく、売り方のポジション調整に伴う買い戻しの動きにとどまりそうである。
なお、トランプ米大統領は、日米関係に言及し、日本はわれわれを守らないと不満を示したと報じられている。前日には米国防次官候補が日本の防衛費をGDPの3%に引き上げるべきと主張していた。三菱重工業<7011>など防衛関連株への資金流入が一段と強まる可能性がありそうだ。