ダウ平均は428.73ドル高の34,408.06ドル、ナスダックは156.34ポイント高の13,782.82で取引を終了した。

連邦準備制度理事会(FRB)が6月連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の追加利上げの可能性を示唆したことを警戒した売りが続き、寄り付き後は下落。
その後、長期金利の低下が安心感を誘い、買いが再燃して上昇に転じた。新規失業保険申請件数の予想以上の増加を受けて利上げサイクル終了が近いとの期待も強まり相場を一段と後押しし、終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別ではソフトウエア・サービスや電気通信サービスが上昇した一方で、半導体・同製造装置が下落した。

住宅建設会社のレナー(LEN)は第2四半期決算で1株利益が市場予想を上回ったほか、通期出荷見通しを上方修正し、上昇。ディスカウント小売りのターゲット(TGT)は株価が売られ過ぎとの見方からアナリストが買い推奨し買われた。宅配ピザ会社のドミノピザ(DPZ)はアナリストが来年の売り上げ増加期待から同社の投資判断を引き上げ上昇。
ソフトウエアメーカーのマイクロソフト(MSFT)は人口知能(AI)部門を主導するとの期待を受けた買いが継続した。自動車部品メーカーのオートゾーン(AZO)は追加自社株買い計画を発表し、買われた。

一方で、フィンテックのソーファィ・テクノロジーズ(SOFI)は買われ過ぎとの見方からアナリストが投資判断を引き下げ、下落。スーパーマーケットチェーンを運営するクローガー(KR)は第3四半期の1株利益見通しが予想の下限にとどまったため失望感から売られた。

レストランチェーンを運営するCAVAグループ(CAVA)はNY証券取引所に上場。IPO価格22ドルを91%上回る42ドルで取引が開始され好調なスタートを切った。
また、ソフトウエアメーカーのアドビ(ADBE)は取引終了後に第2四半期決算を発表。調整後の1株利益が予想を上回ったほか、通期収入予想を上方修正し、時間外取引で上昇している。

(Horiko Capital Management LLC)_

NY為替:ECB追加利上げ観測でユーロ全面高

15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、141円30銭から140円15銭まで下落し、140円24銭で引けた。米週次新規失業保険申請件数が予想を上回りさらに、米5月鉱工業生産が予想を下回ったため連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が緩和し長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。さらに、対ユーロでのドル売りに連れた売りも目立った。

ユーロ・ドルは、1.0812ドルから1.0953ドルまで上昇し、1.0948ドルで引けた。
欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で予想通り25BPの利上げを実施。同時に、インフレやコアインフレ見通しを引き上げたほか金融刺激策も解除する計画を示し、ラガルド総裁は利上げの見送りや停止を考えもせず、協議もしなかったと言及。7月の利上げの可能性は極めて高いとしたため、7月、9月の利上げを織り込むユーロ買いが加速した。ユーロ・円は152円70銭から153円69銭まで上昇。日欧金利差拡大観測にユーロ買い・円売りが加速した。ポンド・ドルは、1.2640ドルから1.2786ドルまで上昇。
ドル・スイスは0.9024フランから0.8908フランまで下落した。

NY原油:上昇で70.81ドル、ユーロ高を意識した買いが入る

NY原油先物8月限は上昇(NYMEX原油8月限終値:70.81 ↑2.35)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+2.35ドルの70.81ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは68.14ドル-71.15ドル。アジア市場で68.14ドルまで売られたが、ユーロ高を意識した買いが強まり、米国市場の後半にかけて71.15ドルまで上昇。通常取引終了後の時間外取引では70ドル台で推移。