■堅調推移、欧州に対する米国の関税賦課を警戒

今週のユーロ・ドルは堅調推移。欧州連合(EU)の加盟国は防衛力の強化のため財政支出を拡大し、最大で8000億ユーロ規模の資金の確保を目指すヨーロッパ再軍備計画を進めることで合意したことがユーロ買いにつながった。
欧州中央銀行(ECB)は4月の理事会で利下げの一時停止を決める可能性があることもユーロ買い材料となった。取引レンジ:1.0371ドル-1.0889ドル。

■底堅い値動きか、ECB利下げ終了観測や米景気減速懸念で

来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。米トランプ政権による欧州連合(EU)への関税引き上げの影響が警戒されているものの、欧州中央銀行(ECB)の利下げ終了の思惑で、ユーロは売りづらい。米国のインフレ指標が市場予想を下回った場合も追加利下げの思惑でユーロ買い・米ドル売りを促す可能性がある。

予想レンジ:1.0700ドル-1.1000ドル

■上昇、欧州諸国による財政支出拡大を意識したユーロ買い

今週のユーロ・円は上昇。欧州諸国は防衛力の強化のため財政支出を拡大する方向で一致し、ドイツの長期金利は上昇していることから、ユーロ買い・円売りが拡大した。欧州中央銀行(ECB)の利下げ終了観測が広がったこともユーロ買い材料となった。取引レンジ:155円60銭-161円28銭。

■上げ渋りか、ECB利下げ打ち止め観測も日銀利上げに警戒

来週のユーロ・円は上げ渋りか。欧州各国による財政拡大計画を受けて欧州中央銀行(ECB)による利下げ打ち止め観測が広がっている。米国経済の減速も想定されており、リスク回避のユーロ売りは後退しそうだ。
ただ、日本銀行による早期追加利上げの可能性は残されており、リスク選好的なユーロ買い・円売りが一段と拡大する状況ではないとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・13日:1月鉱工業生産(12月:前月比-1.1%)

予想レンジ:157円00銭-161円00銭。

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