ギックス<9219>は30日、2024年6月期第3四半期(23年7月-24年3月)決算を発表した。売上高が16.28億円、営業利益が1.86億円、経常利益が1.85億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が1.20億円となった。
2024年6月期第1四半期より連結財務諸表を作成しているため、2024年6月期第3四半期の対前年同四半期増減率は記載していない。

当第3四半期累計期間においても「データインフォームド」の思想に共感する多くのクライアント企業から価値提供の機会を得ている。前年度に引き続き、特に大手既存クライアント企業において、既取引部門・取り組み中の領域におけるDIサービスの利用継続・拡大(縦展開)及び、同社内の新規領域へのDIサービスの提供(横展開)が進展した。また、並行して強化している既存及び新規プロダクトの推進についても、JR東海グループの駅商業施設で使える共通ポイントサービス「TOKAI STATION POINT」と「マイグル」の連携や、トヨタモビリティパーツと共同開発した「AI整備見積りシステム」の提供開始等、順調に進捗した。売上成長の実現にあたっては、1.縦横展開を加速するための、人材育成及びアセット活用の継続的な強化活動、2.協業を核としたデータインフォームド思想の啓発活動及び営業体制・デリバリー体制の強化、3.DIプロダクトサービス「マイグル」の拡販及び機能強化、の3つの領域に注力した。1.に関しては、前年度に引き続き、プロジェクト推進で培った同社独自のノウハウをマニュアル、ツール、プログラム等の形式でアセット化し、再利用性を高めている。
また、当該ノウハウを基にした人材育成に関しても、日々ブラッシュアップを重ね、効率性を高めている。データサイエンティスト及びエンジニアの採用活動の強化も順調に進捗しており、期初想定以上の人材採用も実現している。2.に関しては、2023年9月、西日本旅客鉄道<9021>との合弁会社設立を発表し、同年10月2日に合弁会社「株式会社TRAILBLAZER(トレイルブレイザー)」を設立した。将来的に不足が懸念されている高度デジタル人材を確保・育成し、JR西日本グループの業務プロセス改革及びビジネスモデル変革を一層強化していくとしている。3.については、DIプロダクトサービス「マイグル」が順調に拡大している中、2023年8月、サービス価値の向上を目的としてブランディング/クリエイティブデザイン事業を行う完全子会社「株式会社ギディア」を設立した。また、本年1月には「SCビジネスフェア2024」に出展する等、積極的な拡販施策に取り組んでいる。
加えて、「マイグル」を活用したスマートシティ向けサービスを共同開発することを目的に、本年3月、三井不動産<8801>、一般社団法人UDCKタウンマネジメントと業務提携契約を締結した。

2024年6月期通期については、売上高は20.67億円、営業利益は1.48億円、経常利益は1.47億円、親会社株主に帰属する当期純利益は0.93億円とする4月15日に修正した連結業績予想を据え置いている。売上高は進捗率78.8%と順調に推移している。