水深2mに至るまでのレンジには、活性の高いビッグバスが出入りしています。
それを効率よく獲るためには、浮力が高くてよく動くクランクベイトが不可欠です。
バルサウッド製のものが該当しますが、やはり量産の利くプラスチック製のものに、アングラーの注目は集まります。
OSPのブリッツは、そんな要望に正面から応えた、傑作と呼べるクランクベイトでしょう。
2024年には20周年を迎え、記念カラーバリエーションモデルがリリースされることに。
その特徴や使い方について、じっくり深掘りしてみましょう。
ブリッツってどんなルアーなの?
ブリッツとは、OSPから2004年にリリースされた、バス釣り用クランクベイトのことです。
フローティング仕様で、全長は53.0mm。
ウエイトは9.0mmで、固定重心になっています。
水に浮かべてから潜行させて、引っ張るのを止めると、すぐに水面に飛び出してきます。
かなり浮力が高いのが分かりますが、こういうバランスに仕上げたメリットは、ズバリ!バスを惹き付けるためです。
まるでピンポン玉のように浮かび上がってくる様子は、バルサウッドで作られたクランクベイトと、ほぼ同じ。
これをリップに当たる水圧で潜行させて、水中で横方向に引っ張れば、極めて素早く左右へのウォブリングアクションを繰り返します。
しかもさほど移動距離を必要としません。
短い移動距離の中で、激しくウォブリングアクションを繰り返すことで、ひとつの像としてとらえるのは難しいでしょう。
当然そのアクションに合わせて、強烈な水押しも発生します。
側面で反射する日照は、フラッシング効果をも高めるでしょう。
なぜこんなにも有効なアクションを、プラスチック製のクランクベイトで発生することができるのか、初めてブリッツを手にしたときには不思議でたまりませんでした。
ワイドでスクエアで薄いリップによるものか?と考えましたが、それだけでは到底無理でしょう。
そこでブリッツを割ってみたのです。
なんと、内側に八角形が刻まれていて、それがボディの剛性を高めていました。
ボディの内壁を八角形=ハニカム状に削り取りとることで、軽量化を実行していたのです。
それが高い浮力となり、左右への振幅スピードを高める要因になっていたわけです。
ただ、この構造よりも、もっと薄いボディは作れないものか?
そういう要望も、これからアングラーサイドから提示されるかもしれません。
ブリッツなら、我々が驚くような構造を具現化してくれそうです。
ブリッツのメインウエイトの位置に注目!
ブリッツの高いアクションレスポンスは、ボディ内壁のハニカム構造だけに頼っているわけではありません。
メインウエイトの位置を見てください。
限界まで下方に配置していて、外壁から突き出しているのが分かります。
アクションの支点を、より低い位置で一点集中化し、激しいハイピッチなアクションレスポンスを作り出しているのです。
まるで、起き上がりこぼしのようなウエイトバランスになっていて、この状態でもしっかりとロングキャストできるのが素晴らしいです。
ベリーフックの位置に、工夫の跡が見てとれます。
この位置でも根掛かりは本当に少なく、シャローエリアのカバー周りを積極的に攻めることができます。
ブリッツの実釣インプレ!
ブリッツを実際にフィールドで使ってみました。
足かけ20年間も使い続けていることになりますが、大きな破損をしたことは一度もありません。
岩やコンクリート壁にぶつけることは、何度もありましたが、なんともないのです。
いかに内壁のハニカム構造が強いのか、体感することができました。
前後のトレブルフックは干渉せず、バイトがあればほぼフッキングに持ち込むことができます。
薄いリップは、周囲が削れてしまうことはありますが、アクションが鈍る気配はありません。
何より圧巻なのは、水深7mほどあるリザーバーで水面直下を泳がせていると、下からバスが浮き上がってきてバイトすることが、ひんぱんにあるということ。
バスを惹き付ける要素が圧倒的に強く、しかもニュートラルな状態のバスにスイッチを入れることも得意としています。

ブリッツをキャストして操作するのにおすすめのベイトタックルを選んでみた!
ブリッツをロングキャストして広範囲を探るのに向いている、おすすめのベイトタックルをご紹介しましょう。
ロッドは、長いブランクスでしなやかに曲がるベイトロッドがマッチします。
リールは、12lb程度のモノフィラメントラインを大量に巻けるベイトリールがいいでしょう。

ダイワ(DAIWA) バスロッド リベリオン 6102MRB 釣り竿
ダイワからリリースされているバス釣り用のしなやかなベイトロッド・リベリオンシリーズの6102MRBを選んでみました。
結構長いブランクスなので、軽く振り抜くだけで飛距離を伸ばすことが可能です。
全長は2.08mで、2ピース仕様。
仕舞寸法は、109cmにまで縮まります。
これならさまざまなオカッパリシーンに持ち込めるので、使い勝手はいいでしょう。
ウエイトは109gと軽めで、ブランクスの先径/元径は2.0/12.4mmとやや太め。
適合するルアーウエイトは、5gから21gまで。
ブリッツは9gですから、しっかりとキャストすることができます。
適合するラインは、モノフィラメントラインなら8lbから16lbまでです。
ブランクスのカーボン素材含有率は、99.0%に設計されています。
実際に手に取ってみると、とても軽くて振り抜きやすいブランクスだと感じました。
グリップ周りのぜい肉がきっちり削られているので、安定した保持が可能です。
曲がりがスムーズなので、ブランクスの胴に乗せてロングキャストを敢行できるのは嬉しいです。
実売価格は2万円台と、とてもコスパ優秀な価格帯に収まっています。
ブリッツのリップが、カバーやストラクチャーに接触したこともとらえられるので、根掛かりトラブルはじゅうぶん回避できるはずです。

ダイワ(DAIWA) ベイトリール 24TATULA TW 100
ダイワから発売されているロープロファイルデザイン系ベイトリール・タトゥーラTWシリーズの中から、100番サイズのノーマルギア仕様を選んでみました。
ギア比は6.3対1なので、ハンドル1回転につき67cmのラインを回収することができるように作られています。
ウエイトは195gと軽めで、最大ドラグ力は5.0kg。
ラインキャパは、モノフィラメントラインなら16lbを100m、PEラインなら3.0号を110m巻けます。
ハンドルの長さは90mmで、スプール径は34mm。
ボールベアリングは、7個搭載されています。
実際に手に取って使ってみましたが、とても軽くてカチッした剛性の備わっているベイトリールだと感じました。
クラッチの切れはスムーズで、スプールの回転は立ち上がりが素早く、低い弾道で飛距離を伸ばせるようになっています。
実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。
太いラインでロングキャストを実践したいなら、バックラッシュトラブルも少ないこのベイトリールをおすすめします。
ブリッツ20周年記念カラーの気になる発売日はいつ?
ブリッツ20周年記念カラーの気になる発売日は、2024年の3月を予定しています。
メーカー希望販売価格は、1,760円です。
このカラーのみ、オリジナルのペットボトルホルダーが付いてきます。
まだまだユーザーが増え続けるブリッツで、ぜひレコードフィッシュを釣り上げてください。
フックがよく刺さりますから、キャストの際は自分の背後はもちろん、周囲も確認してからスイングに移るようにしましょう。
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