レビュー

「腸活」。食生活や運動などによって腸内環境を整える活動を指すこの言葉は、健康に高い関心を持つ人たちのみならず、今や多くの人たちの間で浸透しつつあるのではないだろうか。

本書はそんな腸活を「食品の消化スピード」という切り口で指南した点で画期的だ。
著者は、体の機能不全のほとんどが「腸の流れ」の停滞によって起こると考え、その流れを改善させる「アダムスキー式腸活法」を提唱する。アダムスキー式腸活法の軸となるのが、食品を消化スピードにより「ファスト」「ニュートラル」「スロー」の3つに分類し、理想的な腸の流れを意識して食品を組み合わせるという考え方だ。腸の持つさまざまな機能を細かく覚える必要はない。「タテの流れ」と「ヨコの流れ」という2つの重要な流れを把握し、食べ物が体内でどのように旅しているかをイメージするという、シンプルなメソッドだ。
「自分の食生活は健康的だから問題ない」と思っている人もあなどるなかれ。
トマトソースパスタやタンドリーチキン、フルーツケーキなど、組み合わせNGの料理を頬張ってはいないだろうか。間違った食品の組み合わせによって、頭痛や不眠などといった、一見腸とは関係ないと思われそうな不調を引き起こしているかもしれない。少しでも健康的に過ごしたいと願う多くの人に、新たな視点をもたらしてくれる一冊だ。

本書の要点

・腸には、「タテの流れ」と「ヨコの流れ」という、2つの重要な流れがある。この2つの流れが正しく働かなくなると、健康上の恐ろしいリスクが生じる。
・体の不調はすべて「腸の乱れ」から起こっている。

頭痛や不眠、腰痛といった症状も、腸に原因がある可能性がある。
・著者の提唱する「アダムスキー式腸活法」を実践することで、腸が正しく機能し、体調改善が期待できる。
・すべての食品は、消化スピードによって大きく3つに分類できる。消化スピードの異なる食品をいっしょに食べてはいけない。



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