レビュー
著者である堀江貴文氏に「非常識」という印象を持っている人は、決して少なくないと思う。現役で合格した東京大学を中退して起業し、ライブドアを一代で巨大企業へと育て上げる。
著者は本書の中で、たびたび「非常識」と非難されてきたことを認めている。一方で、自分は常識的にビジネスに向き合っているとことわったうえで、世の中が押し付けてくる「常識」に従ってばかりでは成功できないと断言する。
本書に書かれている「非常識に生きる」ための指針は、挑戦的なタイトルに対して意外とスタンダードで、人間としての基本に立ち返るものも多い。つまり、常識的であるか、非常識であるかという問題は、さして重要なものではないのだろう。誰のものでもない、自分の人生を生きることこそが重要なのであって、非常識であるということは、あくまで結果にすぎないのだ。
なるほど確かに、著者の言動や経歴はある意味で「非常識」なものであるかもしれない。しかし世の中の空気に惑わされず、自分に向き合い、自分なりの「常識」を確立してきたからこそ、今の著者があるのだろうと思えた。
本書の要点
・自分のやりたいことを見つけ出し、大きなチャンスを掴むには、常識だけでは足りない。
・ビジネスにおいて壁を突破するためには、特別なスキルや人脈、運、お金などではなく、しつこさが大切だ。折れない心を持ち、しつこく取り組むだけで、諦めの早い大半の人たちを大きくリードできる。
・何かをはじめようというとき、準備を整えたり考えを練ったりして立ち止まるのは、時間の無駄だ。動き出さないままゼロのアイデアを抱えている状態は、寝て過ごしているのと変わらない。
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