レビュー

もしあと1年で人生が終わるとしたら、あなたは何をするだろうか。大切な人と過ごすかもしれないし、何かを成し遂げるために仕事に熱中する人もいるだろう。

いずれにせよ、自分にとって大切なものに気づき、すぐに行動に移すはずだ。
ならば、「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」という問いかけを、今の自分にしてみたらどうだろうか。もしかすると「このままにしたら後悔することになるだろう」と思うようなことが見つかるかもしれない。
本書の著者は、ベストセラー『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』の著者としても知られる、ホスピス医の小澤竹俊氏だ。小澤氏は、死に直面している患者が苦しみを乗り越え、心の穏やかさを取り戻す姿を数多く見てきた。そうした人たちのエピソードが、本書では多く紹介されている。

変化の激しい世の中において、時間に追われるばかりの生活をしていては、本当に大切なものを犠牲にし、取り返しのつかない事態を招くことになるかもしれない。だから忙しくても、少し手を止めて本書を読んでみてほしい。そしてこれまでの人生と、これからの人生に思いを馳せてみてほしい。
人生の終わりを考えることは、自分の人生を振り返ることでもある。過去を振り返れば、自分の人生に新たな価値を見出せるだろう。そして、苦しい時期を乗り越え、前を向いて生きていくための力を得ることもできるはずだ。

本書の要点

・人生の意味や価値を見出せないでいるなら、「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」と考え、過去を丁寧に振り返ってみよう。たとえ今はなにも見えてこなくても、あなたの人生には必ず意味や価値がある。
・やりたいことが見つからない人は、「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」と考えてみると、それまでの価値観が崩れ、見える景色が変わるかもしれない。
・自分一人が幸せになるという「一人称の幸せ」を卒業した時に、本当の幸せを手にすることができる。
・自分の尊厳を守るためには、とにかく自分の心の声を聞き、従う必要がある。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。

既に2,100タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。