レビュー

現代のビジネス環境は、会社や業界、国境の壁がないオープンワールドだ。そんな中では、自分のスキルを磨きながら、同じビジョンを持った人とパーティーを組んで冒険の旅に出る働き方が一般的になる。

自律学習を習慣化してレベルアップに励むだけでなく、マルチスキルを身につけ、時にはジョブチェンジもして「魔法が使える剣士」のような人材になるのが必須だ――。
このように本書では、これからのキャリアのあり方を「RPG(ロールプレイングゲーム)」の要素を交えて解説してくれる。著者は『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』などのベストセラーで知られる越川慎司氏だ。越川氏は29歳のとき、働きすぎによって精神疾患を発症。その後、意識と行動を大きく変えて「RPG型」でスキルアップしてマイクロソフトの執行役員に就任、現在は起業してビジネスパーソンの働き方改革を支援している。
そんな著者の視点から、オープンワールドを生き抜くための仕事術やスキルアップ術を解説しているのが本書だ。
Web3やブロックチェーン、NFT、衛星通信、メタバースなどがもたらすビジネス環境の変化についても言及されており、「時代の変化に備えてスキルを磨こう」というモチベーションが湧いてくるとともに、自分がとるべきアクションが明確になるだろう。
本書はこの世界を生き抜くための教科書になってくれる。20代や30代に限らず、人生100年時代を生きるすべてのビジネスパーソンにぜひ読んでほしい。

本書の要点

・マルチキャリア(複業)が当たり前の時代に活躍するには、複数のスキルを併せ持ち、オンリーワンの存在になる必要がある。自発的に学んだり戦略的に部署異動したりしてマルチスキルを身につけよう。
・「誇るべき学歴」「大企業へ入社」「正社員で雇用」「都市部の居住」が必要装備だった時代は終わった。

これからの時代に必要なのは「苦労を乗り越えた経験」「数字で表現できる実績」「いつでもどこでも自律学習する姿勢」の3つだ。



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