レビュー
「伝える力がある人は、望む結果を得ることができる」。本書のこの言葉が胸に刺さった。
著者の富川悠太氏は、テレビ朝日の報道番組『報道ステーション』のフィールドリポーターやキャスターを経て、現在はトヨタ自動車の専属ジャーナリストとして活躍している。もともとコミュニケーションが得意だと思いきや、昔は人見知りだったというから驚きだ。テレビ朝日入社後に就いたフィールドリポーターという「ザ・報道の仕事」に、当初は気乗りしなかったという。しかし、試行錯誤の結果、自分なりの解決策を発見していった。その「伝える力」を発揮するための聞き方、話し方、リサーチ、表現などの極意が、本書にちりばめられている。富川氏が大事にしてきた「リアルを伝える」ための工夫は、日常生活でも応用できるものが実に多い。
なぜ人は富川氏に心を開くのか。
本書の要点
・「相手の視点に立つ」ことと「第三者的視点で自分を見る」ことで、本当に伝わりやすい表現ができているかどうかがわかる。
・相手の目線で、役に立てることを探しているうちに、相手は心の扉を開いてくれる。
・言葉の力を磨くには、良い言葉に向き合い、言葉のストックを増やすことが大事だ。
・相手を巻き込む必要があるときは、相手にも関係する「大きな目的」を伝えるとよい。
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