レビュー

本当はもっと読書がしたい。時間ができたら読もうと思いながら、すっかり後回しにしてしまっている……本書はそんな人におすすめしたい一冊だ。


著者の越川慎司氏は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』などのベストセラーで知られる経営者だ。マイクロソフトの役員を務めたのち、現在は週休3日・リモートワーク・複業(専業禁止)というユニークな働き方を実践する株式会社クロスリバーの代表取締役として、800社以上の働き方改革を支援している。各企業で突出した成果を出し続けるトップ5%社員(以下、5%社員)の行動習慣をまとめた「トップ5%」シリーズは鉄板の人気で、これまで4作が刊行されている。
本書ではそんな越川氏が、5%社員の読書術をまとめた一冊だ。実に累計3.4万時間をかけて、5%社員の本の読み方と、本から得た学びを成果に繋げる方法を調査・解析してきたという。“読書嫌い”だった越川氏は、調査の過程で年間300冊以上の読書を習慣にするようになったそうだ。
本書では、5%社員の読書術が惜しみなく明かされる。5%社員は年間43.2冊読む、本選びでは5:2の割合を意識する、1月と4月は薄い本を読む……どれも驚きの結果だ。
忙しくて本が読めない人も、なんとか時間を捻出してこの本を読み切ってほしい。そうすればきっと、読書モチベーションが急上昇し、忙しい中でもどんどん読めるようになるはずだ。

本書の要点

・各企業で成果を出し続ける「5%社員」962名を調べると、年に平均で43.2冊の読書をし、うち63%は35冊以上読んでいた。それに対して、一般のビジネスパーソンは、年間平均2.4冊だ。


・5%社員は、自分の専門分野や課題に対応する本を5冊選んだら、2冊は偶然の出合いや新しい分野の本を選んでいる。視野が狭まるのを防ぎ、新しいアイデアや発想を生みやすくするためだ。
・5%社員の87%は、本を読み終えた後10分以内にアウトプットし、読書の効果を最大限に引き出す。「3I」のフレームワークを活用し、読書で得た学びを積極的にアウトプットしよう。



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