「まずは信頼回復」「円安など諸課題の解決には時間がかかる」──。衆院3補選の自民全敗を受けた敗戦の弁に、茂木幹事長は早期解散への慎重姿勢をにじませていた。

てっきり総選挙は遠のいたのかと思いきや、茂木氏本人は「常在戦場」。次期衆院選に向けた準備に抜かりナシだ。


 日刊ゲンダイが大型連休中に茂木氏の選挙区である栃木・佐野市を訪れると、街中の至るところに設置された自民党の「広報板」には、ご覧のようなピカピカのポスター(写真右①)がズラリだ。最近、張り替えたばかりのようで、郊外で見つけた古びたポスター(写真左②)と比べれば一目瞭然である。


 驚くのは、岸田首相が写った自民の政党ポスターが、ほぼ1枚も掲示されていないことだ。「『党の顔』は俺だ」と言わんばかりで、デカデカと記された〈日本のリーダーへ〉のコピーと共に「ポスト岸田」への野心ムキ出しである。


 本人の意欲とは裏腹に、最新のJNN世論調査で「次の総理にふさわしい人」を聞くと、茂木氏と答えたのは、たった0.3%で11位。4.5%で7位の岸田首相の足元にすら遠く及ばなかった。