今回の参院選も知名度を生かした“タレント候補者”が出馬したが、歌手の世良公則氏(大阪、無所属=69)、FISHBOYこと、オリエンタルラジオ・中田敦彦氏の弟でプロダンサーの中田フィッシュ氏(比例代表・自民=39)らは落選した。


 今回目立った当選者には、参政党から出馬したシンガー・ソングライターの肩書を持つさや氏(43)などがいたが、一方で、グラビア活動歴のある蓮舫氏(57)、塩村文夏氏(47)や、元五輪選手の鈴木大地氏(58)、橋本聖子氏(60)などは、すでに政界経験者である。


 芸能リポーターの川内天子氏がこう言う。


「これまではタレント候補の擁立は、票集めのためでしたが、今回が転換期。参政党の最終日の演説に2万人もの聴衆が集まり、6万人が配信が視聴したように“民の力”が高まっている。良くも悪くもSNSの力が働き、国民が自分で投票する大切さに目覚めている。単なる知名度だけでは当選できない時代に入っているのです」



タレント候補にも求められる「モノ申す力」

 今後出馬するには政治的素養が必要として、川内氏がこう続ける。


「“知見”や“実行力”、そして“モノ申す力”がないと、いくらタレントでも民衆に選ばれないことが明確になった。そのためにはテレビのコメンテーターなどで活躍して共感を得るのもひとつでしょう。また、自身の信念のもとにNOが言えるという方は支持される。中条きよしさんは歌手時代、いくら視聴率のとれる大御所MCの番組でも自分が納得できない出演は断ったこともあり、モノ申すことができる方。有名人だけに、勉強不足な部分も目立ってしまいがちですが、モノ申せるという部分は支持基盤になっている。落選候補は次のチャンスに向けて、こうした力をつけることが必要ではないでしょうか」


 タレント候補も手腕重視、人気だけでは「先生」にはなれない時代に突入したようだ。


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 蓮舫氏も国政に復帰。

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