【桧山珠美 あれもこれも言わせて】
中山麻理さんが亡くなった。享年77。
第一報はネットのニュースだったと思うが、残念ながらテレビのワイドショーやニュースでは取り扱いゼロ(私が見た限りは)だった。確かに中山麻理と言われても若い人にはピンとこない過去の人なのだろう。
しかし、我々昭和世代にとっては、なんといっても「サインはV」の椿麻理役。73年の坂口良子版ではなく、69年の岡田可愛がヒロインを演じたオリジナル版だ。
スポ根実写ドラマのはしりで当時、東京五輪で「東洋の魔女」といわれた女子バレーは金メダルを獲得。世に一大バレーボールブームを巻き起こした。ドラマは最高視聴率39.3%、平均32.3%と大ヒットした。
演じた椿はヒロインのライバル役。エキゾチックな顔立ちと役柄、気の強そうなイメージでちびっこは苦手だが、男性はバービー人形のようなダイナミックボディーも相まって中山派が多かったのではないかと思う。
80年、映画「限りなく透明に近いブルー」で共演した三田村邦彦と結婚し、3児に恵まれた(三男は俳優の中山麻聖)ものの、三田村の共演女優との不倫が写真週刊誌に報じられた。三田村が家に入れてもらえず、庭で車中泊する姿をワイドショーなどが伝えたことから恐妻のイメージがついた。その後、離婚が成立。
この訃報に際し、女優の中山エミリが事務所を通じて、「去る令和7年7月12日に叔母中山麻理が永眠いたしました」とコメントを出したのを見て、彼女が中山麻理の姪だったことを知った。エミリの父で歌手で俳優のマイケル中山が麻理の兄なのだそう。
芸能界には実は親戚だったというのが案外多い。
例えば、「サインはV」でジュン・サンダース役を演じていた范文雀(残念ながら02年、54歳の若さで亡くなった)の従妹に朝ドラ「虎に翼」でヒロイン寅子の義母を演じた余貴美子がいる。余は従妹の活躍を見て俳優を志したと何かのインタビューで答えていた。
なお、范文雀と「ルビーの指環」の寺尾聰がかつて結婚していたことがあるというのを覚えているのはもはや少数か。
安住紳一郎の従妹は原千晶
まだまだある。高畑淳子と北川景子は親戚、森三中の大島美幸と平山あやは親戚。また、高橋克典と梅宮アンナ、ガレッジセールのゴリと知花くららは、はとこ同士。ふかわりょうと原哲夫、TBSアナウンサーの安住紳一郎と原千晶はいとこ同士だとか。
また、U-23日本代表FW佐藤恵允とSixTONESジェシーがいとこだったというのも話題だ。
ジェシーといえば、綾瀬はるかとの熱愛報道もあったが、その後はどうなったのだろう。
意外な親戚関係が何かの折に、また明らかになるかもしれない。
(桧山珠美/コラムニスト)