やましい気持ちがなければ国民注視の下で堂々と議論したらいい。「石破おろし」がやまない中、8日に開かれた自民党の両院議員総会は先月の両院議員懇談会に続き、総裁と幹事長のあいさつの後は非公開。
石破おろしを巡っては、メディア各社の報道姿勢に温度差がある。参院選の投開票3日後に「石破退陣へ」の号外を出した読売・毎日両新聞は、議員総会を「首相退陣 埋まる外堀」といった調子で報じた。一方で「裏金棚上げ 広がり見通せぬ反石破派」(朝日新聞)といった論調も目立つ。
メディアによって視点の偏るバイアスがかかった報道も、自民の「隠蔽体質」があればこそ。非公式な集まりの懇談会とは違い、両院議員総会は党則で党大会に次ぐ重要意思決定機関と位置づけられている。取材は常にフルオープンの党大会に準ずる権威ある会議を国民の目からそらし、密室開催とは異常の極みだ。
「懇談会での要求を受けて総会開催が決まってからも、どのような形で行うのかは延々と知らされなかった。結局、非公開のアナウンスがあったのは、前日の午後でした」(報道関係者)
■可視化による支持率減を恐れたか
非公開としたのは執行部の判断のようだが、石破首相の退陣を求めるにしろ、続投を支持するにしろ、有権者にとって議員の意見は有益な情報だ。それでも内部抗争のゴタゴタは党のマイナスイメージ、可視化すれば支持をさらに失うという意識が働いたのだろう。自民の分裂状態はとうに知れ渡っているのに、ばかげた危機管理である。
「見るに堪えない『内輪揉め』の醜悪さを自ら認めたも同然です。
自民は永久に「不潔」です。
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企業・団体献金の見直しを巡り、党の方針を急転換した石破首相。その独断に反発が広がっている。●関連記事【もっと読む】『石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発』で詳報している。