「平和構築者」を気取る米国のトランプ大統領が歯ぎしりしそうな展開だ。中国は28日、9月3日に北京で行う抗日戦争勝利80年を記念する軍事パレードに北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が出席すると発表。
軍事パレードには26カ国のトップが出席予定。金正恩の訪中はコロナ禍前の2019年1月以来、約6年半ぶりとなる。プーチンは天津で1日まで開催される上海協力機構(SCO)の首脳会議からハシゴ。こちらには、29日来日するインドのモディ首相や、イランのペゼシュキアン大統領ら20カ国超の首脳が参加。米国による圧力や経済制裁に怒りを募らせている面々がそろい踏みだ。習近平やプーチンらがトランプ牽制を意図しているのはアリアリである。
筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)はこう指摘する。
「国際社会を揺るがす国々のトップがいわば一堂に会するのですから、トランプ氏が面白いはずがない。プーチン氏に提案したウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談は実施のメドが立たない一方、停戦に向けた進展の予兆はあります。
■のけ者トランプどうする?
高慢ちきなトランプ大統領がのけ者に耐えられるのかどうか。そうでなくても金正恩総書記に会いたがり、ホワイトハウスを訪問した韓国の李在明大統領にも「年内に会いたい」と熱く語っていた。習近平国家主席から訪中招待は受けている。
「米ロアラスカ首脳会談もしかり、流れをつくっているのはやはりプーチン氏。側近の下院議長が訪朝したのは、金正恩氏の訪中準備とみられている。トランプ氏が指をくわえて見ていられるでしょうか」(中村逸郎氏)
飛び入り参加──。マサカとは言い切れない。
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日米間で合意したはずの関税協議に再び不穏な空気が漂い始めた。合意内容をめぐり、米国との間に横たわる「圧倒的齟齬」を解消できるのか。●関連記事【もっと読む】『終わらないトランプ関税交渉…踊らされる赤沢大臣、土壇場の訪米中止の深層と日本の今後』で詳報している。