フェーズが変わってきた。
メディアの世論調査で「石破首相は辞める必要はない」との意見が大勢を占めていることが分かり、「石破おろし」はしぼみつつあるように見えた。
石破政権の一員である副大臣、政務官から“首をかけてでも石破をおろす”と強硬な意見が出てきたのだ。小林史明環境副大臣は29日、X(旧ツイッター)に「私自身は総裁選を早期に実施すべきという考えだ。必要があるのなら、副大臣を辞して手続きを行う」と投稿。28日には神田潤一法務政務官もXに、総裁選前倒しを求める方向に「大きく傾いている」と書き、辞任の可能性に言及していた。
「低調だった反石破派が、ここへきて巻き返しを図っているようだ。これまで、副大臣、政務官に対しては『辞任してから文句を言え』という批判が上がっていた。彼らは石破首相に任命してもらったのだから、当然といえば当然。それでも、これまで辞任に言及した人はおらず、党内では『本気でおろす覚悟がない』と揶揄されていた。今回、2人が声を上げたことで、石破おろしは勢いづく可能性があります」(官邸事情通)
■“辞任表明ドミノ”ならインパクト大
さらに、前回総裁選に出馬していた「コバホーク」こと小林鷹之元経済安保相もきのうのBS番組で「(石破首相が)ケジメをつけられないのであれば、私は(前倒しの書面に)署名する」と断言。旧茂木派の中堅・若手約10人も国会内で会合を開き、前倒しを要求することで一致したという。複数の若手議員も当選同期の会合を開き、前倒しについて議論。
前出とは別の自民中堅議員が言う。
「総裁選挙管理委員会が、国会議員の意思確認方法について『記名』『公表』としたことが、今の流れを生んだと思います。執行部の息がかかった管理委は反対派をビビらせるために『記名』『公表』にしたのでしょうが、逆効果ですよ。小林副大臣も神田政務官も『それなら、早々と自分から名出しで批判してやる』と強硬になったのではないか。今後も“辞任表明ドミノ”は続くんじゃないですかね」
“ドミノ”となればインパクトは強烈で、今後、反石破派が一気に勢いづく可能性があるわけだ。
ただ、こんな見方もある。ある自民議員が言う。
「小林副大臣と神田政務官の発言は極めて高いリスクをはらんでいます。何かあったら職務を投げ出す可能性を自ら表明しているわけですから、今後、党幹部に『彼らにポストは任せられない』と受け止められ、干されかねません。2人とも冷静で慎重な性格ですから、そんな危険を冒すとは考えづらい。だとすると、党重鎮が彼らに指示し、言わせたのではないか。
この動きはどこまで広がるのか。攻防は激化の一途だ。
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