2021年から仲間と共に「原点回帰」と名付けたコミュニティーを作り、農業に取り組んでいる俳優の山田孝之(41=写真)。だが、過去に山田が農業や自然に対しての思いを語った動画が、一部切り取られ、今なぜかX上で拡散されている。


「最近のネットニュースでの山田さんの記事といえば、韓国・釜山で開催された釜山国際映画祭に登壇という内容のもの。顔の半分が髭で覆われたその姿に《ヒゲってここまで生えるものなんだ》と驚くコメントが多い。ですが、Xで話題になっているのは、山田さんが自然について語る動画。その背景には松山ケンイチさんの”熊ハンター”の一件があります」(エンタメ誌編集者)


 その一件とは、俳優の松山ケンイチ(40)が自身のYouTubeで配信した動画「Hunter―なぜ駆除が必要なのか―」のこと。1時間12分にも及ぶこの動画を公開する前日に、松山はXで有害駆除で熊を捕獲したことに加え、《暴力的な表現も含まれていますので視聴にはくれぐれもご注意ください》というメッセージを発信している。


 動画の中で、狩猟免許を持つ松山はハンターと共に山に入り、実際にハンターが駆除を行い、熊が絶命する様子や、死体を洗うシーンなどをリアルに写している。


「松山さん自身もこの配信が物議を醸すことは覚悟の上だったはず。実際、動画の存在を知らせるネットニュースのひとつには600を超えるコメントが書き込まれており、賛成、反対と意見はさまざま。その動画は20日現在で30万回視聴され、コメント数は1700近い。駆除の必要性を訴えることに加え、議論が活発化することも松山さんの望みだったのかもしれませんね」と話すのは芸能ライターのエリザベス松本氏だ。さらにこう続ける。


「でも、松山さんの件と山田さんが農業に携わることはまったく無関係ですし、いま拡散されている山田さんの動画はおそらく2021年に配信されたもの。

ですが、X上では《山田孝之は優しさにあふれてる。松山ケンイチとは大違い》などと、わざと対立をあおるようなコメントと共に動画を拡散している人も。《人格の差が、俳優としての格の差だ》なんて書き込みもありますが、山田さん松山さん、どちらも今の日本に欠かせない一流の俳優で、甲乙つけがたい活躍ぶりなんですけどね……」


■「この動画のせいで松山さんの役者人生が左右されるということはないでしょう」


 山田の動画をX上で拡散する目的は、バズり狙いが大半だろう。


「山田さんが語っていることは、選ぶ言葉も優しく、自然や生きるものたちに対する思いがあふれている。が、松山さんと比較して、ああだこうだ言うのはまったくもってお門違い。松山さんの熊駆除の動画には《有名な人が批判を覚悟でよくここまで発信してくれた》という趣旨の声が多い。この動画のせいで松山さんの役者人生が左右されるということはないでしょう」(大手広告代理店関係者)


 過去の動画が切り取られ、拡散され、あおりとして利用される。この成り行きに一番驚いているのは、間違いなく山田自身だろう。


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 山田孝之の代表作となった「全裸監督シリーズ」。関連記事【もっと読む】「全裸監督2」山田孝之は応酬話法炸裂!村西とおるが前作以上に乗り移っている…では、山田孝之の“憑依型俳優”ぶりを伝えている。


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