自民党総裁選に絡み、連立政権入りが囁かれる日本維新の会に、国民民主党の玉木雄一郎代表が噛みついている。「権力維持に手を貸すようなら、自公過半数割れを選択した民意に反する」と牽制。
問題の人物は、6月の都議選で初当選した天沼浩議員。日刊ゲンダイは8月、天沼都議が選挙準備でスタッフに膨大な業務を担わせたのに、約束の報酬を支払わずトンズラした一件を報じたが、新たな問題が発覚した。免許証不携帯で車を運転する交通違反を犯したのに、そのままスルーした疑いがある。天沼氏を支援したスタッフA氏が言う。
「問題があったのは、大型連休最終日の5月6日。SNSなどで、この日にポスティングしてくれるボランティアに集まってもらうよう呼びかけたのですが、誰も来なかった。それで天沼さんは機嫌が悪く、私たちスタッフとも揉めた。相当イラついたのでしょう、持参していたリュックを事務所に置いたまま車で帰ってしまったのです」
不安を感じたスタッフがリュックの中身を確認すると、財布や免許証などが入っていた。この場にいたスタッフ6人は「免許不携帯じゃん」と嘆息。
その後、不携帯に気付いた天沼氏はA氏に連絡し、問題をスルーする意図を伝えたという。
誰しも間違いはある。日刊ゲンダイは7月、天沼本人にメールと電話で確認。すると、電話では「カバンだけ忘れて、免許証は別のケースに入れて持っていました」と回答。メールでも「免許不携帯の事実はない」とした。
■「バレないでしょ」と放言
ところが、である。日刊ゲンダイはその後、A氏と天沼氏本人の電話でのやりとりを収めた音声を入手。天沼氏の「丸々、カバンを忘れちゃった」「(カバンに入っているのは)免許証とパスモと貴重品」「気付かずに家に帰っちゃった」との発言が記録されている。「党本部に知られるとマズいのでは」と言うA氏に「バレないでしょ」と開き直ってもいる。つまり、日刊ゲンダイへの「免許証を持っていた」との回答は虚偽の疑いが濃厚だ。さすがに、この対応はマズいのではないか。
日刊ゲンダイは9月30日の都議会本会議に出席した天沼氏本人を直撃。苦々しい表情で「しゃべることありませんから」「正式回答は済んでいる」と言い、取材対応を拒否した。
ロクに説明もできない“激ヤバ”議員を、玉木代表はのさばらせておく気か。
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