【芸能界クロスロード】


 2年間キャスターを務めたフジテレビの「Live News イット!」を3月末で降板した元NHKの青井実(45)。


「今後、彼をレギュラーで使う番組はない」とまでいわれていたなか、4月10日、TOKYO MXの「5時に夢中!」にゲスト出演。

とりあえず再始動を果たしたが依然として前途多難は続く。


 奇遇にも同日、3月でNHKを退局した和久田麻由子(37)が4月25日スタートの日本テレビの新報道番組「追跡取材 news LOG」のキャスター就任会見を行った。青井とは対照的にNHKの後輩アナ、和久田は笑顔にあふれていた。


 翌日のメディアも人気アイドル並みに和久田の話題を大きく報じていた。最近の女子アナの退社、フリーへの転身といえば、フジがお馴染みだが、辞める人の多さに関心が向き、女子アナの名前は二の次の傾向にある。一方、和久田はNHKを退局しただけで、民放の争奪戦が喧伝されるなどアナウンサーとしての格の違いを見せつけた。


「フジの場合、会社に対する不信感で仕事の張り合いをなくし辞めることがまずあり、将来のことは具体的に決まっていない人も少なくない」(テレビ関係者)


 有働由美子、中川安奈に続き退局した和久田は、東大経済学部卒業後にNHK入局。大半のアナウンサーは2つの地方局を経験するが、和久田は岡山放送局を経て3年で東京に戻った逸材だった。


 岡山時代の実績・人気が評価され「おはよう日本」のメインキャスターに就任。主にニュースでキャリアを重ね「紅白歌合戦」の司会も2回務めるなどNHKの顔になった。2019年、箱根駅伝出場経験のある商社マンと結婚。2児の育児が一段落したところでフリー転身を決意した。


テレビ東京で活躍した小谷真生子TBSでキャスターを務める膳場貴子と、雰囲気が似ているのが和久田。NHKが伝統的に好む知的美女の路線といわれている」(テレビ関係者)


 先輩の後を追うようにフリーになった理由を和久田はこう説明した。


「子ども2人の育児をする中で働き方を見つめ直す機会が増え、もう少し柔軟な働き方を望むようになった」


 俳優と同じように局アナもフリーランスの時代が来ている。俳優と違い不慣れなマネジメントをフリーアナ専科の事務所「セント・フォース」と契約。有働や中川がバラエティー番組中心なのとは対照的に報道番組に軸足を置くとみられる。


 和久田に新番組を用意した日テレの期待も大きい。有働もフリーになった最初の番組は日テレの夜のニュースだったが、「可もなく不可もなく」の6年だっただけに、日テレも力が入る。


 土曜夜の10時はTBSの「情報7daysニュースキャスター」という大きな壁が立ちはだかる。TBSの看板アナ・安住紳一郎に真っ向勝負を挑むのが和久田という構図だが、「付け込むスキはある」と日テレの思惑も見える。


「情報7days…」は安住と三谷幸喜の掛け合いを柱にしているが、三谷の脱線気味のしゃべりも食傷気味。和久田の登場は土曜夜のお父さん方の目を向けさせる狙いがある。


 番組の中身も類がない。

タイトルの“LOG”は取材記録の意味。ニュースの結論に至るプロセスを追跡ドキュメント風に伝える。和久田も会見で「ニュースの伝え方に革新を起こし、未来の王道」と自信をのぞかせた。


 和久田は画面を華やかにする美貌だけでなく、飾ることのない言葉と、眼力の持ち主。元NHK女子アナの底力で土曜の夜を変える? お手並み拝見。


(二田一比古/ジャーナリスト)


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