日本維新の会が与党入りしてから1年が経過──。目下、連立合意で持ち出した衆院議員の定数削減を巡って、自民党、国民民主党と引っ張り合いを展開し、31削減で合意。

吉村代表は「一区切りだ」とドヤ顔だが、足元はお寒い状況である。実は、地方組織をバタバタと解散する一方、都市部の組織をテコ入れ。連立入り後も政党支持率が低迷し続ける中、“選択と集中”を迫られているようなのだ。


 維新が解散するのは、群馬、岐阜、茨城3県の地方組織。いずれも、かつて所属していた地方議員が次々と離れ、組織の体をなしていない状況だった。党本部の公式サイトに張られた群馬維新のHPのリンクをクリックしても「メンテナンスを実施」の文言が表示されるだけ。岐阜維新の公式HPは表示されない状態で、茨城に至っては党本部のサイトにリンクが張られていない状態だ。


 ある県組織の関係者が言う。


「1カ月ほど前に党本部から急に連絡があり、県組織の解散を通達されました。理由について詳しい説明はありませんでしたが、要するに、もう維持できないということ。小規模な地方組織には党本部から月60万円が支給されるのですが、もう支払う余力がないのでしょう。それならそうと、もっと早い時期に通知してほしかった。

まあ、ウチはいい加減な政党なのでね……」


 一方で、都市部の組織はテコ入れするそうだ。藤田共同代表が28日の会見で、党の選対本部に「党勢強化総支部」という仕組みの創設を明言。既に、兵庫と東京の地元組織を強化総支部として指定したと明かした。来春の統一地方選に向けて、テコ入れする狙いがあるという。維新の内情に詳しい政界関係者が言う。


「党本部は、党勢回復が無理そうな地方の組織は潰して、まだ期待できそうな兵庫と東京にリソースを割こうというわけでしょう。いわゆる“選択と集中”ですよ」


■上を替えてもモチベーションはあがらない


 ある意味で合理的な判断かもしれないが、やり方がどうもよろしくない。兵庫・東京両組織の代表を、これまでの地元出身議員から「大阪組」の議員に差し替えるというのだ。兵庫は井上英孝選対委員長(大阪1区)に、東京は井上氏か黒田征樹選対委員長代行(大阪16区)のいずれかに交代するという。


「今回の一件は“選択と集中”なんてカッコイイものではありません。兵庫も東京も組織のガバナンスがガタガタ。今の代表ではコントロールできないから“本社”の大阪が手を突っ込んできたというだけの話。

でも、こんなことをやって兵庫と東京の議員のモチベーションが上がるとは思えません。結局、うまくいかないんじゃないですかね」(維新関係者)


 維新の党本部に問い合わせると、群馬、岐阜、茨城3県の地方組織が解散手続き中であることを認めた一方、兵庫と東京を「党勢強化総支部」に選定したこととの関連性については〈全く別〉と否定した。“選択と集中”ではなく、ただただ“泥舟化”が加速しているということのようだ。


  ◇  ◇  ◇


 維新の迷走ぶりについては、関連記事【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。


編集部おすすめ